石鹸の科学とその選び方

石鹸の科学とその選び方

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古い歴史をもつ石鹸

石鹸は、洗浄用の化粧品です。
洗浄用化粧品には、石鹸の他にボディソープ、ボディシャンプー、スクラブ洗浄料、バスオイル、バスソルト、洗顔料などがあります。
その中でも、石鹸の歴史は古く、紀元前からすでに石鹸はあり、伊勢行き頃のプリニュウスという科学者が書いた本にも、その記載が既にあったとされています。

原始的な石鹸工業が発生したのは8世紀頃のイタリア北部にあるサヴォナという町と言われていて、これがフランス後では savon 、英語では soap 、ドイツ語では seifen といった語源につながっています。
石鹸はその後、イタリアのベニスやフランスのマルセイユといった地中海沿岸で発達し、石鹸工業ができましたが、これは石鹸の原料となる良質なオリーブが地中海沿岸で取れ、さらに海藻を焼いて得られたアルカリも利用できたことから、これらの地方で石鹸づくりが盛んになっていきました。

石鹸とは

そもそも石鹸とはどういうものかというと、高級脂肪酸の潮の総称ですが、通常、皮膚洗浄に使われるいわゆる化粧品の石鹸は、水溶性であって炭素数12~18の脂肪酸のアルカリ塩になっています。

石鹸の原料はどうなっているのか

石鹸は、高級脂肪酸(炭素数12~18)のアルカリ塩で、原料として餅①レル脂肪酸や油脂にはいろいろな種類のものがあります。それらの特性を考えて、目的にあった石鹸が選ばれます。
石鹸現呂うとしては、古くから牛脂やヤシ油が使われてきましたが、近年、原料の安定性や匂い、供給面や価格面なども考慮され、パーム油などの植物系油脂の組み合わせがみられたりします。

脂肪酸と石鹸の関係

石鹸に使われる脂肪酸と石鹸には、脂肪酸の化学的性質より、おおよそ次の関係がなりたちます。

*不飽和脂肪酸及び分子量が小さい飽和脂肪酸は水に溶けやすく、泡はやや粗大
*不飽和脂肪酸の素地は柔らかく、飽和脂肪酸の素地は硬い
*炭素数10以下の飽和脂肪酸では洗浄力は強くなく、不飽和脂肪酸は普通、飽和脂肪酸で炭素数12以上、特に炭素数が多くなればより洗浄力が増してくる