不安障害は過剰な不安のために起こりますが、特定の恐怖症の中には、動物型、自然環境型、血液・注射・外傷型、状況型といったタイプのものがみられます。

高所恐怖症は、自然環境型

高所恐怖症は、雷や嵐などに不安を感じるものと同じ、自然環境型に分類されます。
「恐怖症」と名前がつくものには、高所恐怖症の他に、閉所恐怖症や対人恐怖症などがありますが、高所恐怖症は、とにかく高い場所に対して過敏に恐怖を感じてしまうものです。

高所恐怖症をはじめとする自然環境型の不安障害は、小児期に発症することが多く、小さいころの何らかの経験も引き金になる可能性があると言えます。
不安障害は、遺伝的体質的素質と、環境からのストレス因子などの相互作用によって起こってくるものを思われています。

高所恐怖症ってどんなところがダメなのか

高所恐怖症は、とにかく高い所がダメなのです。
つまり、高層ビルやビルの屋上はもちろん、モノレールの車窓から下を見下ろすといったことや、飛行機なども恐怖を感じたりします。
それだけではなく、普通の人であれば全く問題ないようなビルの2階であるとか、脚立に昇るといったようにそれほど高い場所でもない場合でも、恐怖を感じることがあります。

もちろん、ビルの屋上などから下を見下ろせば、「怖い」と思うでしょうし、ちょっと高い所から落下すれば大事故につながるわけですので、恐怖を感じるのは、自然なことかもしれませんが、その不安が生活をしていく上で大きな支障となり苦痛となってしまっているのであれば、問題であり、高所恐怖症、不安障害として適切な治療をすることが大切です。

高所恐怖症って治療しなくちゃいけないの

例えば、スカイツリーの展望台に行って、街を見下ろすのが怖いといった場合は、これはそんな高いところから見れば、誰でも少しは怖いと思うでしょうし、別にスカイツリーの展望台に行かなければいい話なので、スカイツリーの展望台で働くということでもない限りは、日常生活に支障を来すということはありません。

日常生活に支障をきたさないのであれば、特に治療することもないのです。
しかし、ビルの2階でも怖いというのであれば問題です。何かの店に入っても、マンションや団地でも、2階以上のところに行くというケースは良くあるケースなので、日常生活に支障を来してしまいます。団地の階段も上れなければ、マンションの通路も怖いということになってしまうからです。

高所恐怖症になった原因

高所恐怖症の原因として、感受性豊かな幼少期に、高いところから落ちてケガをしたとか、無理矢理に高い所に連れて行かれたといった体験をしていると、それが一つの引き金となって高所恐怖症になるということも考えられます。しかし、これといって原因が思い当たらないといった場合もあります。

高所恐怖症の克服の仕方

高所恐怖症の克服に関しては、高所に慣れていくという方法と、高所に対する異常な認知を治していくという方法があります。
実際には、この両方を用いて治療が行われます。
それは、どんなに努力して高所に慣れたところで、根本的に高所が異常に怖いという考えがあれば、無理に慣れさせているにすぎないからで、根本的な治療にはなっていません。
従って、考え方を変えるのと、慣れていくというのはセットで考えなければいけません。

慣れていくのには、最初はビルの2階、それがクリアできたら今度はビルの3階、さらにそれが克服できたらビルの4階といったように、不安の強度を徐々にあげていき慣れさせていく方法がとられます。