引きこもりは、厚生労働省の定義では、 「仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流をほとんどせずに、6か月以上続けて自宅にひきこもっている状態」となっています。

そうはいっても、さすがに時々は買い物などで外出するだろうこともあるが、こういった場合も「ひきこもり」に含めることになっています。
このように、あまり刺激がない生活をしていると頭が悪くなるということを示唆する面白い動物実験があります。

記憶力をよくしたければ、多くの人と接触し刺激を受けると良い

脳にいろいろと刺激があるほうが、記憶力の発達という点では良いということは、なんとなくわかるかと思います。

環境が脳を変える (自然誌選書)」という著書もあるマリアン・クリーヴス ダイアモンドは、ネズミを使った面白い実験を行っています。

簡単に言ってしまうと、ネズミを3グループに分け、刺激が少ないグループ、標準的な刺激のグループ、刺激が多いグループとしたとき、刺激が多いグループのネズミは脳の重量が重くなり、血流量も増えたというのです。

刺激を受けて誕生した賢いネズミ

実験では次のようにグループ分けしています。

刺激の少ない群 : 小さなケージにネズミを1匹だけ入れた。
標準的な環境群 : ひとつのケージにネズミを3匹入れた。
刺激の多い群  : 大きなケージに12匹のネズミを入れ、互いの接触を多くした。

これだけではなく刺激の多いネズミには、7種類の遊び道具から毎日2つを与え、さらに1日30分迷路を歩かせた。
迷路は毎日仕切りを動かして難易度を変えたりして、成功した場合にはご褒美として砂糖を与えた。

この結果、刺激の少ない群及び標準的な環境群のネズミは変わりがなかったものの、刺激の多い群のネズミは、脳の重量が増えたばかりか、血流も増え、脳により多くの栄養がいくようになり、脳細胞内で情報をでんたつする部分が増していました。

これをすぐに人間にあてはめることはできませんが、ネズミの場合、多くの刺激と訓練により、脳がより活動的なものになったことが示されています。ネズミですら、脳が発達したのです。

記憶力を良くするには、人とのコミュニケーションが大切で、そうした中で刺激を受けたり、考えたりすることで脳が発達していくことがわかっています。
このネズミの実験も、それと一致したような結果となった動物実験といえるでしょう。

脳の発達には、ただ部屋にこもってテレビを見ているのではなく、スマホで単純なゲームをしているのでもなく、他の人と接触する機会を大Kうして、新しいことを学ぶといった環境を作っていくことが大切であるということになると思います。