本当にイチョウ葉で頭が良くなるのか

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賢脳サプリと言われるイチョウ葉はウソ!?

頭が良くなるサプリメントにはいろいろありますが、イチョウも頭が良くなるサプリと言われています。
これって、本当なのでしょうか?

 

イチョウ  [英]Ginkgo, Maidenhair tree 
[学名]Ginkgo biloba L. イチョウ科[イチョウ属]

 

っていうわけで、いろいろ説明していく前に、結論!

 

イチョウ葉で、頭が良くなる! というのは、不正確でしっかりしたエビデンスはありません。
正確には、医薬品グレードの規格がしっかりしたものであれば、脳血管障害系の痴呆症に欧州で多く使用され、効果もあり、ドイツでは国がみとめ、フランスではかなり売れ、ハーブ医薬品として位置づけられています。
米国では「脳内活性食品」とも言われています。

 

しかし、健康で痴呆でない高齢者に対し、頭を良くするといった効果は、はっきり証明されていません。
したがって、「誰もがイチョウ葉を飲むと頭が良くなる」ととれるような言い回しをすると、誤認のもとになってしまいます。また原則、イチョウ葉に実際いろいろな働きがあったとしても、サプリメントとして作用がなければ、ウソになってしまいます。

イチョウの成分と安全性

中国原産で、種子を漢方で用いられてきて、日本では銀杏(ぎんなん)として食用に用いられてきています。
一方、近年ヨーロッパでイチョウ葉がボケ予防に良いということが言われ、ドイツの薬用植物の評価委員会(ドイツのコミッションE)において、記憶障害・耳鳴り・めまいの改善にイチョウ葉抽出物の使用を承認しています。ドイツでは、1000種にも及ぶハーブ・植物製剤等の検証が実施されていて、そのうち300余種のハーブに有効性が認められています。
安全性については、出血傾向やまれに胃腸障害やアレルギー反応があると言われていますが、規格化され品質的に管理されたものであれば問題ないとも言われています。
アレルギーの原因になるのは、イチョウ葉のギンコール酸という成分が関係していると言われていて、医薬品グレードの物などはその含量が5ppmに規制されていたりします。

 

イチョウ葉の成分としては、ギンコライド (ginkgolides) A・B・C・M・J、ギンコフラボノイドが含まれています。
ケルセチン(quercetin)、ケンフェロール(kaempferol)、プロアントシアニジン類(proanthocyanidins)、ルチン(rutin)、イソラムネチン(isorhamnetin)、ビロバライド(bilobalide)があります。
またイチョウ葉製剤規格品は、フラボノイド類24~25%、テルペン類6%以上を含むとされています。

イチョウ葉の有効性・安全性

イチョウ葉を口から摂取した時の有効性については次のものが報告されています。
 ○末梢の動脈閉鎖症の患者の歩行時の痛みの改善
 ○脳血管性および混合型の痴呆
 ○やや記憶力が衰え始めた年配者の認識能力の向上
 ○月経前症候群(PMS)に対する作用
 ○加齢黄班変性
 ○平衡感覚障害
 ○高山病の予防
 ○糖尿病由来の網膜症における色認識の改善に対する作用
一方、耳鳴りの効果、健康な高齢者の記憶工場には効果がないと言われています。

 

イチョウ葉の安全性については、
 ○妊娠・授乳婦は十分なデータがないので使用を避ける
 ○ごくまれに、胃腸の不快感やめまい・動悸・皮膚アレルギー反応などがある。
 ○抗血小板薬・抗血液凝固薬・ワルファリンを服用している人は注意する。
   (出血傾向になるため)

 

イチョウ葉の利用に関する留意点
 ○生の葉は重篤なアレルギーを起こす可能性があります。
 ○外用剤としての安全性については十分なデータがありません。

イチョウ葉選びは、きちんと規格があるものを

イチョウ葉は、きちんとした規格があるものが良い

 

●イチョウ葉エキス食品 JHFA規格
 ○品質
  イチョウ葉エキスを20mg以上含有。
  (1粒中、1カプセル中、1包中の含有量として)
  ゼラチン等の被包材の比率は、1 粒中全重量の50%未満であること。
 ○安全・衛生基準
   ギンコール酸:5ppm以下
   重金属等 ヒ素(Asとして)2ppm以下
   重金属(Pbとして)   20ppm以下
   一般細菌数 3×1000個/g以下
   大腸菌群  陰性
 ○1日の摂取目安量
   イチョウ葉エキス末として60~240mg

欧州では医薬品のイチョウ葉も日本ではサプリメント

ドイツで医薬品として承認されていて、欧州各国で老人性痴呆症や脳卒中、糖尿病の血管障害の治療薬として薬局・医療現場で使われ、医薬品として市販までされているイチョウ葉ですが、日本ではサプリメント扱いになっています。

 

これは、欧州と日本の根本的なものの考え方の違いから来ています。
ヨーロッパでは、実際に効果があり副作用がないことが証明されれば、医薬品として許可がおります。
日本では、一つ一つの成分の作用を解明し、特定の症状に対する効果を一つ一つ治験で証明できないと医薬品として承認されません。

 

実際、イチョウ葉は海外ではどうなっているのかというと、ドイツ・フランスを含む世界50カ国以上で血流改善効能薬として認められていて、脳梗塞などの脳血管障害、脳血管性認知症やアルツハイマー病などの脳機能障害の治療に効果的として利用されています。フランスではトップクラスの売り上げをしめているそうです。

 

米国では、イチョウ葉エキスは「脳内活性食品」と言われて、記憶力を向上させる効果のある健康食品として愛用されています。

 

これだけ、世界のトップクラスの先進国で実績があり、効果のエビデンスもあり、安全性もいろいとと調査されていて、行政もその効果はある程度認めているにもかかわらず、日本では普通の食品、サプリメントとしてしか販売できません。
これからは日本は超高齢化社会となり、ボケ老人もたくさん増えてくることでしょう。今でこそ、研究者やサプリメントメーカーの涙ぐましい努力で、イチョウ葉がDHAやEPAと共に、痴呆に良いということは広く認知されてきていますが、実際にイチョウ葉のサプリメントに、「痴呆症に効く」「頭が良くなる」などの記載ができません。
もちろん、「イチョウ葉を飲むと頭が良くなる」だから、イチョウ葉のサプリを飲んで成績を上げて・・・と考えると、これは正確な理解では、なくなってしまいます。

 

医薬品として、もっと西洋ハーブの承認を進めていけばよいと思うのですが、遅れていることは非常に問題だと思います。
遅れているからこそ、品質的にも粗悪な健康食品やサプリメントが逆に出回ってしまい、薬事法違反ともいえるような表示や広告をするメーカーが後を断ちません。どんどん広告や表示の規制は厳しくなっていきます。
いくら欧州で多くの実績があるからといって、人種の違いがある場合もあり、慎重にという行政の考え方は間違ってはいないでしょう。もちろん品質的に粗悪な製品を認めるわけにもいきません。効能をうたいたければ、医薬品としての承認許可をとりなさいというロジックもわからなくもありません。
また、エビデンスでは、痴呆の高齢者の改善には効果がありますが、普通の正常な高齢者の頭をよくするものではありません。ところがどうしても、日本のメーカー等は、「頭がよくなるサプリ」みたいなことをやって幅広く市場を獲得しようとしてしまいます。これではエビデンスがないといわざるを得ません。こういうことをやられれば、行政は容易に認めたくもなくなるでしょうし、消費者の立場からしても、品質的に粗悪な製品で効果の証明がされていないものを、いかにも効果があるような形で販売してほしくはありません。厳しく薬事チェックされてもしかたないかなという部分はあります。

 

薬事をクリアするイチョウ葉サプリの表現方法

日本では、効能効果を広告表現すると、薬事的に法に抵触してしまいます。

 

そこで、メーカーは法規制に引っかからないように苦肉の策でいろいろと工夫をしています。

 

次のような表現は、グレーな表現ですが、即違反とは言えません。
特定の部位の改善を言っているわけではありませんし、疾病の治癒・予防・改善はもちろん、身体に対する作用結果についてひと言も言及していないからです。
 ○クリアな生活に
 ○クリエイティブな仕事をしている方に
 ○受験生に人気
 ○ホワイトカラーの人に大人気
 ○スッキリしたい人の賢い選択
 ○いつまでもハツラツとしていた人の健康維持に
 ○クイズやパズルのお供に
視点や引き出しを変えてみると、いくらでも出てきそうですね。