アルツハイマー型認知症の進行と症状

アルツハイマー型認知症の進行と症状

勉強法や記憶術について、いろいろな情報を紹介していきます。

アルツハイマー型認知症とはどのようなものなのか

人間、誰しもボケたくはありませんが、認知症の中でもアルツハイマー型認知症とはどのようなものなのであろうか。
認知症いは、記憶障害が基本にあり、加えて理解力・判断力・思考能力・感情・言語・行為・認識・人格・性格などに障害が現れてきて、日常生活や人間関係が損なわれる状態で、代表的なものには、脳血管性認知症とアルツハイマー型認知症があります。

ひと言でアルツハイマー型認知症としっても、初老期に発症するアルツハイマー病と、恒例になってから発症するアルツハイマー型認知症があり、その原因はまだ明らかにされていません。
一説によると、アミロイド・蛋白(Aβタンパクとも言われている)が脳の灰白質に貯留して、老人斑や神経原線維変化を起こすものではないかと考えられています。

アルツハイマー型認知症は、大脳皮質にある神経機能を司っている神経細胞に病的変化が現れてきます。老人斑は神経細胞と神経細胞の間にでき、アミロイド・蛋白が沈着し、その周りに変性した神経細胞やアストログリアやミクログリアといった脳細胞の一種や、神経細胞や軸索や樹状突起の残骸が集まり老人斑を形成します。やがて老人斑や神経原線維変化によって神経細胞が障害を受けていきます。そしてその結果、脳が萎縮し性状として1400g前後ある脳も、発症後10年程度で800~900g以下になってしまいます。
さらに神経細胞そのものだけでなく、神経細胞と神経細胞の情報伝達に役立っている情報伝達物質であるアセチルコリン・セロトニン・ソマトスタチンといった物質も低下してしまいます。
アルツハイマー型認知症の治療としては、アセチルコリン分解酵素阻害薬があります。この薬はアセチルコリンの分解を抑え、結果的に低下しているアセチルコリンの量を増加させます。。

アルツハイマー型認知症の進行と症状

アルツハイマー型認知症の進行ステージについては、大きく3つに分けることができます。

【第1期】(発症後1~3年)
最近のことを忘れたり、ものが覚えられないといった健忘症状がでてきます。さらに日時や場所、人の顔の識別がつかなくなるなどの失見当識があり、無気力だったり、うつ状態だったりします。

【第2期】(発症後2~10年)
新しいことを覚える能力(記銘)の著しい障害、言葉が出てこなかったり理解できなかったり、会話が成り立たなくなってきます。服を一人で着られなくなったり、ある動作ができなくなったり、複雑な動作のやり方がわからなくなったりします。ここはどこ?というように自分のいる場所がわからなくなったりすることもあります。無関心・無気力、落ち着きがない、徘徊、けいれんといった症状も出てくることがあります。

【第3期】(発症後8~12年)
寝たきり、四肢硬直などがあります。