英単語に語呂合わせ記憶術を使うとき、忘れてはならないポイント

英単語に語呂合わせ記憶術を使うとき、忘れてはならないポイント

英語の学習法の一旦として、語呂合わせによる記憶術を使う場合がありますが、その時には絶対にはずせないポイントがあります。

英単語を語呂合わせで覚えるときに、絶対守るべきこと

英単語は語呂合わせで覚えるべきでないという人もいます。
しかし、語呂合わせを用いた記憶法は、新たなことを覚えるときにはすごく有効です。
英語の学習法、勉強法さえ間違えなければ、つまり絶対に守るべきことをしっかり守っていれば、語呂合わせによる記憶術によって英単語を覚えても問題ありません。

結論を先に言います。
その絶対守らなければならないこととは何かというと、『反復すること』です。

それでは、解説していきます。

語呂合わせを英単語の記憶に使うことの是非

記憶術による学習法で英単語を覚える場合、よく行われるが語呂合わせです。

例えば、【candidate (候補者)】という単語を覚える際に、 「キャンディ? デートに持ち込む候補者か!」として、キャンディを好きな人に渡してデートの確約を得ている選挙の候補者の姿を連想するといったようなものです。

語呂合わせで覚える

語呂合わせによるイメージを英単語の記憶術として使うことに対しては、書店に置いてある『記憶術』関連の本や『英語学習』関連の本を読みあさってみると、推奨派と反対派があることがわかります。

私は、推奨派なのですが、その理由について述べていきたいと思います。

語呂合わせによるイメージで記憶することに反対の考え

私は、推奨派なのですが、反対派の人の意見も確認してみましょう。

英単語を語呂合わせによるイメージで覚えることに反対する意見は、まずは面倒くさいということがあげられます。
英単語1つ1つ覚えるのに、いちいち語呂合わせを作らなくちゃいけない。語呂合わせ考えてる時間があったら、そのまま覚えちゃうべき。

また、普通は、「英単語⇒日本語訳」とストレートにいき、直接日本語の訳を思い出す頭の中の回路が、「英単語⇒語呂合わせ⇒日本語訳」となり、語呂合わせによるイメージという余計なものが入ってくるため、混乱を招いたり、思い出すのに時間がかかってしまうということがあります。

語学は、瞬時にイメージが浮かぶようじゃなければダメ

たしかに、英文を読んでいて、または英語を聞いていて、【candidate】という単語が出てきたとき、ええと、candidate だから、キャンディ・デート、ああ、キャンディで好きな人をデートに誘っているのは、選挙の候補者だったな・・・ そうだ、【candidate (候補者)】だ!なんてことをやっていたら、英文を読むのに時間がかかってしまいますし、リスニングであればどんどんと先に話が進んでしまい、聞き取れなくなってしまいます。

つまり、ツーときたらカーじゃないですが、【candidate】という英単語を見たら、あるいは聞いたら、瞬時に【候補者】をイメージできなければ意味がないのです。

私たちが、日本語で【候補者】と言えば、そう聞いただけで選挙カーの上で演説をしている候補者、あるいはポスターに貼られた候補者をイメージできると思います。

英語も語学という学問ではなく、一つの言語ですので、できれば、【candidate】を見ただけで、選挙カーの上で演説をしている候補者、あるいはポスターに貼られた候補者をイメージできるくらいじゃないといけないのです。

キャンディをもってのデートを連想している場合じゃないというわけです。

理科系や社会系の暗記もの科目、知識の量で勝負する資格試験など、知識の正確さや量を単に問う試験問題では、覚えたことがらがそのまま解答になるようなものが多く、解答するのに時間が多少かかってもいいので、短期間に効率よく大量のことを覚えられる方法として、語呂合わせによるイメージをして記憶していく記憶術は、理にかなっています。

しかし、英単語の場合は、通常は英単語の意味だけを書かせる問題というのではなく、英文をどんどん読んでいかなければなりませんので、いちいち語呂合わせをして変換していたのでは、使えないというわけです。

語呂合わせによるイメージで記憶することの効率性

反対する考え方はごもっともですが、それじゃ語呂合わせによるイメージで英単語を覚えていくことにメリットはないのでしょうか。
結論を先にいうと、記憶の定着率・効率性からすると、語呂合わせを使わない手はないということです。

たしかに、語呂合わせをつくるうっとうしさ、面倒くささはあるでしょう。
しかし、語呂合わせをつくるという時点で、いろいろと頭を回転させているので、その英単語に対して取り組んでいることになります。

そして、【candidate (候補者)】を例にしてみると、【candidate (候補者)】の単語を全然知らないと仮定した場合、【candidate】と聞いて、「キャンディーでデートする」という語呂合わせのイメージを思い出すのと、「候補者」という日本語のイメージを思い出すのでは、どちらが思い出しやすいでしょうか。

【candidate】という英単語と【候補者】という日本語訳を結び付けて覚えるために、candidate (候補者) candidate (候補者) candidate (候補者)と何回も唱えて覚えると、かなり労力がいります。またせっかく覚えても忘れやすかったりします。

しかし、音が似ていることから、語呂合わせになっていることから、【candidate】から【キャンディ、デート】を覚えたり、思い出すのは簡単なはずです。そしてキャンディ持ってデートしているは候補者とするのも、比較的イメージがしやすいので覚えやすいでしょう。

余分なプロセスは入ってしまいますが、とりあえず覚えればいいというのであれば、candidate (候補者)と何回も繰り返すよりも、語呂合わせで連想したほうがはるかに覚えやすいと言えるでしょう。

なぜ、効率が良いのに英単語は語呂合わせで覚えるなと言われるのか

それではなぜ、受験やTOEICの試験で多くの英単語を覚えなければならないのに、効率がよい記憶術、語呂合わせを使った暗記はダメと言われるのでしょうか。

それは、とっさに出てこないからです。

つまり、【candidate】からすぐに候補者の姿を連想するのではなく、キャンディ持ったデートという余分なものを連想してから候補者につながるために、思い出すのに時間がかかり、使い物にならないというわけです。

それでも英単語を覚えるのに語呂合わせの記憶術を使うべき理由は


  • 記憶効率が良い(すぐに覚えられる)
  • 記憶の定着が良い(長く忘れない)

もちろん、瞬時に出てこないというご指摘はあります。最大の欠点でしょう。

それでは、なぜ瞬時に出てこないのでしょうか。

それは、記憶する回数が少ないからです。

語呂合わせ等を使った記憶術を用いて英単語を記憶すると、普通に何回も唱えたり見たりして覚えたときよりも、少ない回数、少ない時間で楽して英単語を覚えることができます。

これは、語呂合わせを通じて覚えているわけです。
覚えなければいけない英単語が多いと、「よし、これでこの英単語は覚えたから次に行こう」といって、あまりその英単語を復習しないで次に行ってしまいます。

【candidate (候補者)】を例にとると、【candidate】で、【候補者】をすぐ連想できなくても、【candidate ⇒ キャンディをもってデート ⇒ 候補者】と連想して一応正解の【候補者】にたどりつけてしまうので、覚えたとして学習を終わりにしてしまうのです。

これが一番の原因です。

英文を読むには、英単語をみた瞬間、その日本語の訳がイメージできなければなりません。
しかし、記憶術、語呂合わせを使って覚えると、とりあえず出てきたからといってそこで終わりにしてしまうから問題なのです。

語呂合わせの記憶術で覚える場合も過剰学習が大切

語呂合わせの記憶術を使って英単語を覚える場合も、普通に覚える場合と同様に、英単語をみた瞬間に候補者を連想できるレベルになるまで、反復練習をしなければなりません。


そんなこと言っても、毎回毎回、【candidate ⇒ キャンディをもってデート ⇒ 候補者】と連想するわけだから、同じじゃない。
それなら、最初から、candidateを見て、候補者を連想するイメージをしたほうがいいんじゃない?

こういった声もあると思います。

ところが、何回か反復して覚えていると、【candidate ⇒ キャンディをもってデート ⇒ 候補者】と覚えていたものが、次第に、「キャンディを持ってデート」という部分を媒介しなくても、自然と【candidate ⇒ 候補者】とつながるようになっていきます。

そして、英単語を見た瞬間、日本語訳が出てくるようになります。

最後に、わかりやすいように動画を作成しましたので、そちらも参考にしてみてください。



 

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