点眼薬の正しい使い方

点眼薬の正しい使い方

緑内障とは・・・ その症状、メカニズム、検査、治療法、自宅でもできるケアなどを紹介していきます。

点眼薬の上手な保管方法

点眼薬は、直射日光を避けて涼しいところで保管するようにします。
できれば、余計な光をさえぎるという意味でも、温度を細菌が繁殖しにくい低温に保つという意味でも、冷蔵庫(約5℃程度)で保存することが望ましいと言えます。

 

添付の袋がついている場合は、その袋に入れて保管するようにします。
袋は透明であったとしても、薬の成分が分解しやすい波長の光が透過しにくくなっているものもあるからです。

 

もちろん高温な場所で保管すると成分の分解などにつながったり、細菌が繁殖しやすくなるので、できるだけ涼しい所で保管します。
冷蔵庫で保管する必要がある目薬もありますので注意が必要です。
冷蔵庫で保管する際の注意点としては、1点、凍結させないようにするということで、冷凍庫に間違えていれてしまうといったようなことがないようにします。

開封後の点眼薬はどうする?

点眼薬は、一度開封すると保管しているうちに、細菌がかなり繁殖してきていると思われます。
だいたい開封後1ヵ月以上経過したら、新しいものに代えるようにします。

点眼薬の上手な持ち方・さし方

  1. 点眼薬のボトルを利き手の親指と中指ではさみ、人差し指を底にあてて逆さまにします。
  2. 利き手でないほうの手で点眼薬を持つ利き手を固定し、人差し指でまぶたを引きます。
  3. 顔を上に向けて、点眼薬を『1滴だけ』さします。
  4. 目を閉じて、目頭を2分ほど軽く抑えます。
  5. 点眼薬がこぼれたときは、拭き取ります。

 

こおでのポイントが、4.
4.で目を閉じるのは、まばたきをして涙で点眼薬が洗い流されてしまうことを防ぐためです。
目頭を押さえるのは、目薬が鼻涙管に流れるのを防ぐことで、点眼薬をしっかりと目に行きわたらせるためです。

 

特に、緑内障の点眼薬は、自律神経に働きかけるものも多くあり、これらが、鼻涙管から鼻に流れ、鼻粘膜から経鼻吸収されることで、目に有効成分が行きわたらないばかりか、動悸や頭痛、めまいといった副作用を引き起こしやすくなる原因にもなってしまいます。

 

目頭を押さえるのは、軽く押さえれば良く、強く押さえる必要は全くありません。

複数の点眼薬を使用する場合の留意点

点眼薬を二種類以上、複数さす方もおられるかと思います。
その場合は、一度に続けてささずに、1種類目の点眼薬をさしたら、2種類目の点眼薬をさすのは、3~5分後にしてください。
続けてさしてしまうと、後でさした点眼薬が最初にさした点眼薬を洗い流してしまうからです。

 

複数の点眼薬を使っている場合は、必ず、さす感覚を3~5分あけることが大切です。