インプラント手術(セトン手術)

インプラント手術(セトン手術)

緑内障とは・・・ その症状、メカニズム、検査、治療法、自宅でもできるケアなどを紹介していきます。

緑内障におけるインプラント手術

インプラントというと、歯医者さんで行うインプラントを連想する人が多いかと思います。
もともと、インプラントという言葉は、移植する・異物を差し込むという意味がありあます。

 

緑内障のインプラント手術も、まさに眼球に房水吸収部(インプラント本体)という特殊器具である異物を眼球の外側に差し込む手術になります。目的は、眼圧をコントールできるようにしてあげることで、緑内障を改善しようというものです。

 

緑内障におけるインプラント手術は、房水吸収撫(インプラント本体)を眼球の外側にとりつけ、房水吸収部とつながったチューブを眼球の中に差し込みます。そして房水を眼球の中から外へと導くことにより、房水吸収部に開いた小さな穴から結膜の下に排出できるようにする手術になります。

 

房水の排出路として樹脂製のチューブとインプラントを用いるために、傷を修復する生体反応により、排出路がふさがれてしまうという心配はほとんどない手術になります。

インプラント手術は、馬の毛を眼球に差し込むだけの手術だった?

今でこそ、生体が傷を修復しようとする働きによって排出路がふさがれてしまうことを防ぐことができる最新手術法として知られるようになったインプラント手術ですが、実はその歴史は古く、100年以上も前に、馬の毛を眼球に差し込むといった手術が行われていて、それが原形だとも言われています。

 

馬の毛以外にも絹糸が用いられたりしましたが、やがて中空のチューブを用いるようになり、チューブだけでなく、房水吸収部も設置するようになりました。現在では第四世代と呼ばれています。

インプラント手術、第三世代と第四世代の違いとは

インプラント手術は、第一世代から第四世代まであります。

 

第一世代は、まさしく馬の毛や絹糸を眼球に差し込んでいたもの、第二世代は中空のチューブを使っていたもの、そして第三世代からは、チューブに加え眼球の外に房水吸収部を設置するようになりました。

 

そして第三世代と第四世代の違いは、チューブを差し込む位置で、第三世代では眼球の水晶体よりも前にある前房に、第四世代は水晶体よりも後ろの後房、硝子体の部分に差し込んで房水を排出するようになりました。

 

さらに第四世代では、眼球の赤道部といって最も太い部分に房水吸収部を設置するようになったので、安定して固定できはずれにくくトラブルも起こりにくくなりました。