HIV

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性病検査キットを使うにあたり、HIVについて説明しています。

HIVの症状

●感染者 : 20代~30代に多く、全体の67.6%、しかし最近では中高年のHIV感染者、エイズ患者は増加傾向

 

HIV = AIDS ではない。
HIVに感染し、免疫機能が破壊されていくことで軽い病気に繰り返しかかりやすくなります。
多くは、さらに免疫機能が極度に低下して、発熱・下痢・リンパ節の腫れなどの症状が1ヵ月異常続き、エイズ発症となる経緯をたどります。

 

●病原 : ウイルス (HIVウイルス:ヒト免疫不全ウイルス)

 

HIVは、HIV(Human Immunodeficiency Virus:ヒト免疫不全ウイルス)に感染して起こります。
エイズ発症の原因となるものには、HIV-1とHIV-2の2種類がありますが、日本ではHIV-1のほうがはるかに多くみられます。

 

●感染ルート : 性行為感染、血液感染、母子感染の3ルート

 

●潜伏期間 : 7~8年と言われていますが、最近では3年以内にエイズ発症となるケースが増えてきているようです。

 

●症状 :
感染後2~6週間で、発熱・喉の痛み・頭痛・倦怠感などの風邪によく似た症状が出ることがありますが、感染者すべてに出るわけではありません。
場合によっては、帯状疱疹が出てくる場合もありますが、これらの症状はやがておさまっていきます。

 

●こんな時は疑う候補疾患
疑わしい性行為から数週間後に、風邪やインフルエンザのような発熱・疲労感・筋肉痛・のどの痛みなど症状が出た。
1ヵ月以上発熱が続いて、寝汗や下痢、リンパ節の腫れ、体重減少が起こった。

 

HIVの検査

●検査法 : 血液検査

 

○HIV抗体検査
保健所や在宅臨床検査キットで行われているのは、HIV抗体検査による測定になります。

 

PA法(凝集反応法)、IC法(イムノクロマトグラフィー法)、ELISA法(固層酵素免疫測定法)によるスクリーニング検査で、HIV-1、HIV-2ともに検出できます。
PA法は、HIVんお抗原抗体反応を利用し、凝集・沈降させて反応を調べる方法です。
IC法は、抗原抗体反応と毛細管現象を利用したクロマトグラフィーを併用した測定方法です。
ELISA法は、特異性の高い抗原抗体反応を利用し、酵素反応に基づく発色・発光をシグナルに測定する方法です。感度・特異性とも99.9%と言われていますが、window period は陰性判定になりますので注意が必要です。

 

陽性の場合は、さらに抗体確認法(WB)、ウイルス分離、核酸診断法(PT-PCRなど)が行われます。
HIVの場合は、HIVに感染してから抗体ができるまでの期間は、陽性であっても反応せず、陰性という判定になることがあります。

 

このHIV感染後、感染を確認できない期間を Window period と呼んでいます。

 

通常は、8週間といわれていますが、個人差もあるためその幅をとり、疑われる性行為があった3ヵ月後以降に検査をするようにします。
これらは、即日に結果がわかるスクリーニング法です。

 

○抗原抗体同時検査
HIVスクリーニング検査として、最近日本ではHIV抗体とHIV抗原を同時に検査する手法が行われ、Window period 短くなっています。
抗体が作られるよりも早い段階で感染の確認が可能です。ただし、抗原が減少すると検査しても反応しなくなるので、抗体検査とセットで使われます。

 

感染後早い時期で検査が可能な第四世代の検査方法と呼ばれ、多くの医療機関で実施されています。
場合によっては 17日とか言われますが、感染初期にはやはり偽陰性となることもあります。

 

このため、最近リスク行為があった場合や急性HIV感染症を疑う所見がみられる場合には、間をあけた再検査を行うか、PCR法による診断確定を行う必要があります。

 

HIV に感染してから検査が陽性になるまでの期間(ウインドウ期)が以前よりかなり短縮され、人により異なるが平均20日程度になっています。
一方、検体滴下から15分後に結果が得られる簡易迅速検査キット、ダイナスクリーン・HIV-1/2とエスプラインHIV Ag/Ab の2 種類が市販され、診療所や保健所等でのスクリーニング検査に利用されています。

 

○ウエスタンプロット法(WB法)
血中に侵入したHIVウイルスは、体のリンパ球の1種であるCD4陽性T細胞に特異的に感染して増殖を始めます。

 

スクリーニング検査では、HIVに対して作られる抗体のうち、1種類か2種類しか検査しませんが、WB法では全ての抗体を検査するので、検査精度が高くなります。確認検査として行われます。

 

ニトロセルローズ膜が、DNA、RNA蛋白質を非特異的に吸着する性質を利用し、電気泳動によって分離した蛋白質をニトロセルローズ膜に転写し、HIV蛋白に対する抗体が血中に存在するかを確認します。
検査になれていないと、判定時バンドの位置を読み違えたり、弱い発色バンドを見落としたりしますし、検査に熟練が必要です。

 

○PCR法
PCR法は、HIV抗原そのものを検出する検査です。HIV-1の検出をします

抗体が陽転化するには8週間を要するため、抗原検査でウイルス自体を検出することにより診断します。
HIVウイルスに特異的に感染したリンパ球の1種であるCD4陽性T細胞では、細胞で逆転写酵素によりウイルスRNAからDNAの複製に入ります。そしてインテグラーゼによりヒトDNAへの組み込みが行われますが、これをプロ

 

ウイルスといいます。PCR法では、このプロウイルスを標的として測定されます。確認検査として行われます。

 

○NAT検査(RT-PCR法)
NAT検査とは、HIVの遺伝子を見つけて感染しているかどうかを検査する方法で、RT-PCR法と呼ばれる方法が用いられます。検査精度が高いので確認検査に使われます。

 

HIV-1 RNAと記治療の内部標準RNAを逆転写酵素によりcDNAの返還させPCR増幅を行い、感染初期に精度の高い検査を可能にしています。

HIVの治療

●治療法 :

 

治す治療法はありません。エイズ発症を抑える治療になります。
1997年ごろから、ART (anti-retroviral therapy) という多剤併用療法による治療法が確立されていて、HIV感染による死亡が大幅に減っています。

 

ARTに用いられる、抗HIV薬は、次のとおりです。

 

○NRTT(核酸系逆転写酵素阻害薬)
HIVが増殖するのに必要な自分を複製する際に働く逆転写酵素を阻害することで、ウイルス増殖を抑え、CD4陽性リンパ球が減って免疫低下を起こすのを抑えることで、免疫機能の改善を図り、エイズ発症や進行を遅らせる薬です。

 

○NNRT(非核酸系逆転写酵素阻害薬)
HIVが増殖するのに必要な自分を複製する際に、働く逆転写酵素を酵素と直接結合することによって阻害し、ウイルスの増殖を抑え、CD4陽性リンパ球が減って免疫低下を起こすのを抑えることで、免疫機能の改善を図り

 

、エイズ発症や進行を遅らせる薬です。

 

○PI(プロテアーゼ阻害薬)
HIVが増殖する過程で働くプロテアーゼ酵素を阻害し、増殖を抑えることで、CD4陽性リンパ球が減って免疫低下を起こすのを抑えることで、免疫機能の改善を図り、エイズ発症や進行を遅らせる薬です。

 

上記3つのカテゴリー以外にも、次のような抗HIV薬のカテゴリーがあります。

 

○インテグラーゼ阻害薬
HIVウイルスのDNAが、ヒトのDNAに組み込まれる際に必要とするインテグラーゼ酵素を阻害し、ウイルス複製を阻止することでHIV増殖を抑え、免疫機能の改善を図り、エイズ発症や進行を遅らせる薬です。

 

○CCR5受容体阻害薬
HIVは、免疫細胞膜にあるケモカイン受容体(CCR5)を介して免疫細胞に入りますが、この受容体と競合的に結合することで、HIVが受容体と結合できなくし、エイズ発症や進行を遅らせる薬です。

 

 

 

 

 

 

 

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