排尿時に不快感がある性病は、クラジミア、淋病、トリコモナスが有名です。
特に男性に排尿時の痛みが出たり、排尿しにくい、不快感が生じるなどの症状が発生します。クラジミアに感染すると、50%の確率で排尿が困難になるといわれていて、さらに尿道炎を起こすこともあり、非常に強い痛みが起こることもあります。
一方で、クラミジアに感染しても、自覚症状がまったくでない人もいて、このことが知らないうちにクラジミアの感染を広めてしまう原因にもなっています。特に女性の場合には、80%程度が自覚症状がないといわれていて注意が必要です。
淋病に感染すると、排尿時には痛みが伴ったり、出血を起こすことがあり、尿道のかゆみや熱っぽさも特徴となっています。症状が進むと、排尿するのが困難になる、頻尿の症状が出るといった症状が出てきます。
また、炎症範囲が広がってくると前立腺などにも影響を与えるため、早期治療が大切です。特に注意したいのは、淋病は男性・女性問わず、両方の不妊症の原因となる点にも注意が必要です。
多くの場合、自覚症状はそんなに多くありませんが、場合によっては、排尿時に軽い不快感や痛みが出ることがあります。女性は、おりものが変色したり異臭がするなどで感染を自覚することが多いとされています。かゆみがでる人もいることから、性器にかゆみがある場合は、トリコモナスの可能性もあります。
トリコモナスの場合は、排尿時だけでなく、性交時にも不快感が生じることがあります。
尖圭コンジローマはかゆみは、男性の場合はほとんどありませんが、見過ごしているとイボが増殖してしまいますので、早めの対応が望ましいでしょう。女性の場合は男性よりはかゆみが出てくる可能性がありますが、それほどでもありません。
排尿が困難になるという点でいうと、女性の尖圭コンジローマの治療に用いられる薬(ベセルナクリーム、アルダラクリーム)では、排尿困難があらわれる場合があります。これは、尿道口、腟口の周辺に薬剤が付着してしまうと、疼痛や浮腫を生じて、排尿がしにくくなる場合があるからです。