潜在的再生能力がある脳 | 賢脳トピックス

一度失われてしまった脳の機能は、通常は自然治癒で回復することはほとんどありません。

例えば脳梗塞ですが、これは脳の血管が詰まってしまうことで、血流が遮断され、そのことにより必要な酸素や栄養が脳の組織に行きわたらなくなり、神経ニューロンが壊れてしまいます。

神経ニューロンは、手足の運動を制御する神経回路を構成していますが、それが壊れてしまうことで手足の運動障害が起こってきてしまいます。

ニューロンの死を最小限にし、脳を修復

脳梗塞においては、脳のニューロンの死を最小限に抑えて、損傷した脳を修復することで、新しい血管を作っていくことが必要になってきます。

しかし、実際には脳梗塞が起こってしまった部分に、新しい血管を誘引する方法はありません。
だから、一度壊れてしまった脳機能は、自然治癒しないと言われています。

長嶋監督にみる脳梗塞

脳梗塞と言えば、2004年に自宅で脳梗塞を起こした元巨人軍の長嶋茂雄監督が有名です。
リハビリを繰り返し、今では元気な姿を私たちの前に見せてくれていますが、それでも、右半身に麻痺が残っていて、右手はいまだに動かない状態になっています。

今でも、多少言葉がうまくでてきにくい状態なものの、しっかりと会話ができる状態の長嶋監督ですが、脳梗塞の程度は中程度だったと言われています。

脳梗塞で倒れた直後は右手どころか右足も全く動かなかったということなので、リハビリによって右足はなんとか動く状態になっていることから、リハビリの効果もあり、しっかりとリハビリを続けることで、回復できる希望というものはあります。

潜在的再生能力をもつ脳

さらに脳には、潜在的な再生能力が秘められているということを示す研究が最近になって報告されました。

東京医科歯科大学と名古屋市立大学の共同研究グループで、脳にスポンジ形状の人工細胞の足場をつくり、脳梗塞が起きている部位に新しい血管を作らせる動物実験がマウスで行われ成功しています。

どうやって脳梗塞部分に新しい血管を作るのか

東京医科歯科大学と名古屋市立大学の共同研究グループでは、脳梗塞を起こしたマウスの脳内に、開発したスポンジを移植することで、新たな血管がつくられたことを確認しています。

マウスの脳内に移植したこのスポンジがポイントで、「VEGF結合ラミニンスポンジ」と呼ばれるもので、細胞接着活性があるラミニンというタンパク質を使って血管をつくる土台となるスポンジ形状の人工細胞足場になります。

脳梗塞の治療においても、最近では優れた薬剤が多く開発されていますが、VEGF結合ラミニンスポンジによって、損傷した脳を修復して再生できる可能性が見えてきています。

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