日本におけるOTC医薬品の位置づけと歴史 | 薬剤師トピックス

薬剤師の一番の業務として処方箋医薬品の調剤がありますが、それと同じくらい薬剤師の仕事としてあるのが、OTC医薬品の販売です。

OTC医薬品が販売できる登録販売者という制度もできましたが、特に、要指導医薬品第一類医薬品など、薬剤師でなければ販売できない医薬品もあります。

欧米の薬局と日本の薬局の歴史

欧米では、日本よりも医薬分業が発達していて、医薬分業は当たり前というほど確立していますが、このように欧米では薬局は一般に処方箋を受けて調剤をする施設ということになっています。

一方、日本はというと、薬局のルーツは、江戸時代の生薬屋や、薬種商に始まっていて、時代が昭和になっても医薬分業はなかなかすすまず、薬局は健康食品や衛生雑貨とともにOTC医薬品を扱って発展してきたという歴史があります。

医薬分業が発達した1990年代

時代も1990年代に入ると、国の政策として日本でも医薬分業が急速に発展していきました。そして多くの調剤薬局ができあがり、調剤薬局中心の業務のみを行ういわゆる調剤薬局が増えていきました。

その一方で、ドラッグストアなどの大手チェーン店も出てきて、食料品や日用雑貨、健康食品なども合わせて安く販売するようになりました。その結果、OTC医薬品を販売していた薬局のOTC医薬品の売り上げが伸び悩み、調剤のみに集中するといった薬局おもでてきました。

21世紀になって

少子高齢化が進み、国の制作も、「病気になったら治療を受ける」ことから「未病の段階で大きな病気になることを防ぐ」といった予防医学の考え方にシフトしていきます。

そしてそんな中で最近になってセルフメディケーションという言葉が言われるようになりました。
セルフメディケーションとは、自分自身の健康に責任を持って、軽度な身体の不調は自分で手当することであり、まさにOTC医薬品を自らの責任において購入していくということになります。こうして、薬局は地域の健康ステーションとしての位置づけから、OTC医薬品も置く薬局も増えてきています。

変化してきてOTC医薬品をとりまく環境

2002年になると厚生労働省内に「一般用医薬品承認審査合理化検討会」が設置されて、OTC医薬品の今後の方向性を示す中間報告書「セルフメディケーションにおける一般用医薬品のあり方について」が出されて、セルフメディケーションの領域を拡大する方向性が示されています。
さらに2006年には、薬学教育6年性に向けて、「薬学教育モデル・コアカリキュラム」の中に、「OTC薬・セルフメディケーション」の項目が織り込まれました。

そして2008年には医療用医薬品のOTC医薬品へのスイッチをい促進する新たなスキームも作られ、その後、次々のスイッチOTCの医薬品が出てきています。

こうして、OTC医薬品の販売やセルフメディケーションへのサポートが、調剤と並んで薬剤師の備えるべき職能として、改めて明確に位置づけられるようになりました。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする