皮膚にはいろいろな老化現象がでてきますが、老化防止・アンチエイジングは美容面を考えた化粧品の大きな課題の一つでもあります。
どうしてシワができるのか
特にシワは、顔に現れやすくて目尻や額といった表情筋の動きにより繰り返される皮膚の変形が徐々にシワとして固定されていくと考えられていて、これには日光の曝露もきわめて影響が大きいとされています。
加齢に伴って表皮が薄くなってきたり、角質層が肥厚したり、肌が乾燥したり、真皮におけるコラーゲン繊維が減少したり、変成したエラスチン繊維が蓄積していったり、とにかくいろいろな原因が重なりあってシワができやすくなっていきます。
そして繰り返される皮膚の変形に対する復元力が低下してきて、やがてシワとして定着していってしまうのです。
シワ改善が期待できる成分としては、シワが形成されることにつながる皮膚の構造や機能変化を修復していくもの、そうした変化を引き起こす生体内外の因子を防ぐ働きがあるものが考えられます。
シワを測定する装置
シワってどうやって測定するの?と思う人もいますが、3D解析装置で皮膚表面の形状測定を行い解析していきます。
最近では技術が進歩して、ミクロンレベルの皮膚形態3D解析装置が開発されていて、深さ方向の分解能が1μmとなったことに加え高解像3D解析により「目尻のシワ」「肌のキメ」「目袋、涙袋」「唇」「ほうれい線」などの表面形態測定と解析をしっかりと行えます。
レチノイド
化粧品の抗シワ成分として広く知られているのが『レチノイド(ビタミンA類)』です。
なぜシワに良いのかというメカニズムは詳しくはわかっていないのですが、レチノイン酸が表皮が薄くなったり、表皮内にグリコサミノグリカンの沈着にに関係しているのではないかと言われています。
レチノールは化粧品としての使用実績おしっかりしていて、酢酸レチノールやパルミチン酸レチノールなどがあり、ケラチノサイトに作用してヒアルロン酸合成促進作用により、角質層の水分を増加させる働きがあることから、緩和な作用のシワ改善効果が期待できます。
α-ヒドロキシ酸
『α-ヒドロキシ酸』は、ドライスキンや魚鱗癬などの治療に用いられていた成分ですが、シワ改善効果があるということで注目されるようになりました。
α-ヒドロキシ酸の作用メカニズムは、角質層間の接着機構に作用することで角質層を薄くするといわれています。
しかし、シワ改善という観点からいうとその効果を疑問視する見方もあります。