手は、常に露出している部分で人目にもつきやすく、年齢が出やすい部分でもあります。
手に汗を握るという言葉があるとおり、手のひらには汗腺が多く発達しているのですが、手の平には皮脂腺はありません。
手が荒れやすい理由
手が荒れやすい理由は、もちろん、いろいろなものに触ったり掴んだりして、さまざまなものに接触する機会が多い部分だからですが、それ以外に手の構造的な特徴による部分もあります。
それは、手の平には汗腺が多くあるのですが、皮脂腺がなく、皮脂膜で保護されていないパーツだからです。
そのため、手は荒れやすく、一度荒れ始めてくると治りにくいという特徴があります。
手荒れは特に食器用洗剤に注意
手荒れの基本的な原因は、食器用洗剤などの洗剤で、手表面の脱脂からくるものと言われています。
手肌を保護している皮脂やセラミドを、食器用洗剤などによって除去してしまうことで、手肌の水分保持力やバリア機能が低下してしまい、炎症が起こり手荒れにつながってしまうのです。
手のひらは、皮膚が厚いために丈夫だというイメージがありますが、手のひらには皮脂腺がなく油分量が少ないため、脱脂作用による肌荒れが起こりやすいのです。
手荒れをよく『主婦湿疹』などと言ったりしますが、これは炊事や洗濯を日常的に行うため、長時間洗浄しているようなもので、手肌の脱脂が起こりやすいためです。
洗剤以外にも、手指用消毒剤や薬用ハンドソープなどで手を過度に殺菌したりしていると、手荒れの原因になってしまいます。
手荒れの対策
手荒れの対策の第一は、まずは手荒れの原因、つまり手を脱脂している原因を取り除くところにあります。
手荒れの場合は、特に洗浄力の高い食器用洗剤との接触は極力避けることが重要で、最も効果的です。
食器を洗うときは、使い捨てノンパウダーのビニール手袋を使用するなど、洗剤と手が直接触れない工夫がたいせつです。
オススメはビニール手袋で、ゴム手袋だと内部での雑菌の増殖があり、またラテックスアレルギーなどの懸念もあるため、できればビニール手袋がオススメです。
手荒れがひどい場合は、食器用洗剤はもちろん、シャンプーなども極力手袋などをして様子をみてみると良いでしょう。
また手の保湿ケアもしっかりと行うようにします。
手荒れで炎症が起きているからと、すぐに抗炎症成分を含むハンドクリームを塗ったり、医薬品のステロイド軟膏を継続的に使用すればいいと考えている人もいると思いますが、たしかに一時的には炎症は治まります。
しかし、根本的な原因、つまり脱脂する洗剤などとの接触を断たない限り、根本的な解決にはなっていないので、再発してしまいます。