よく聞かれる声として、最近は若いころに比べて食べる量が減ってきているのに、なぜか太ってきているという悩みがあります。
若いころはあんなに食べても太らなかったのに
若いころは、ご飯も大盛りで、唐揚げもバリバリ食べ、お菓子ももりもり食べていたわりには太らず、自分は太りにくい体質なのではと思っていたのに、最近はそんなに食べているつもりはないのに、体重計に乗ると、どんどんと体重が増えてきているといったケースがよくあります。
特に、40代に入ると、中年太りという言葉があるように、そんなに食べていないのに太ってしまいがちになります。
食べる量が減ったのに太る理由
なぜ食べる量が減ったのに太ってしまうのかというと、ずばり、食べる量と消費する量のバランスになります。
人間は、食物を食べてエネルギーを蓄え、消費することでエネルギーを使いますが、このエネルギーの消費量は、基礎代謝量と体を動かす活動量の合計になります。
基礎代謝は、人間が呼吸をするなど、いろいろな生命維持のための活動をするために消費しているエネルギーで、これは筋肉量に比例します。
つまり、筋肉量が多ければ基礎代謝量も高く、逆に筋肉量が少なければ基礎代謝量も低くなります。
基礎代謝が高い人は、たくさん食べても太りにくく、基礎代謝が低い人は、そんなに食べていないのに太りやすいということになります。
そして人間の基礎代謝量は、20歳より前に既にピークを迎えてしまい、その後は徐々に低下していき、40代に入るころからガクっと落ちてしまいます。
これが、そんなに食べていないのに、太りやすくなって一番の原因です。
食生活と運動不足も原因に
人間は、加齢とともに筋肉量も減り、そのため加齢とともに必要エネルギー量も低下していきますが、それでも若い時の食生活をそのまま続けていると、エネルギー過多になり太っていってしまうのです。
また、年齢を重ねるとともに、多くの人は若い時と比較して運動する機会が減ってしまいます。
10代のときは、クラブ活動などでスポーツをしたりしていても、会社に勤めたり、子供ができたりすると、普段の生活に追われて、なかなか運動をする機会が減ってきてしまったりもします。
若いときと比べて、ご飯茶碗1杯ほど食べる量が減っているのにという人でも、基礎代謝が落ちているうえに運動不足で活動量が半分になってしまっていれば、毎日200~300kcalずつカロリー過多になり、体重増加につながってしまいます。