『ナノコスメ』とは、ナノ化技術を使って商品化された化粧品になります。
『ナノ化技術』とはどういうものなのか、そもそも『ナノ』って何なの?と疑問が湧いてきます。
ナノとは何?
『ナノ(nano)』という言葉は、最近よく一般的にも聞きますが、いったいどんな意味をもった言葉なのでしょうか。
最近では、マスクなどでも、「ナノフィルタ―使用」といった言葉が聞かれます。
『ナノ』は、単位につける接頭語にあたり、通常はサイズをあらわす際に、nm(ナノメートル)としてあらわされます。
サイズを表す基本単位は、m(メートル)です。
ご存じのとおり、1kmとmにk(キロ)がつくと1000倍になることから、1kmは1000mになります。
長さを表す単位としては、cm(センチメートル)とmm(ミリメートル)はおなじみかと思います。
1m=100cm、1cm=10mmつまり1m=1000mmになります。
c(センチ)は100分の1、m(ミリ)は1000分の1を表します。
同様にμ(マイクロ)は10のマイナス6乗、ナノ(n)は10のマイナス9乗、ピコ(p)は10のマイナス12乗となります。
つまり、1nm(ナノメートル)は、1mの100万分の1ということになります。
ナノ化技術というのは、いわゆるナノサイズレベルの大きさにする技術ということになります。
ナノ粒子
数学的には、ナノは100万分の1ということになりますが、日本化粧品工業連合会の定義によると、「『ナノ粒子』とは、一般的な化粧品基材(水、油分、アルコール界面活性剤等)に溶解せず、製剤中に非溶解状態で配合されているもので、一次粒子系の平均の大きさが100nm以下のもの」とされています。
それでは、化粧品の成分をナノサイズ、ナノ粒子にする意味はどこにあるのでしょうか。
人間の肌では、細胞と細胞の間に約250nmの隙間があります。
ナノ化され、ナノ粒子となった化粧品成分の大きさは、30~100nm程度の大きさなので、ナノ化された美容成分は、細胞と細胞の隙間を通り抜けられるのです。
そして、肌の奥の方まで浸透していき作用を発揮します。
ナノテク(ナノ化技術)

ナノ粒子になると、細胞と細胞の間を浸透していけることから、ナノテク(ナノ化技術)は、浸透化技術に関する技術ともいえます。
ナノテク(ナノ化技術)でどうやってナノ粒子をつくるのかというと、高圧乳化という方法があります。
原料を増圧機に入れ、加圧していきます。
加圧された原料は、微細化チャンバーという衝突室で向かい合った2つのノズルから噴射され、チャンバー内でお互いに衝突します。
するとその衝撃で粒子が微細化します。
ナノサイズになるまで、この処理を数回繰り返して、ナノ粒子をつくっていくのです。