人間の体は、体内に入ってきたいろいろな化学物質、薬、アルコール、代謝老廃物などを分解して体の外に排出する機能があります。
こうした解毒の大半は肝臓で行われていて、便や尿となって排出されていきますが、この解毒・排出の機能を促進するのが『デトックス』ということになります。
現代人の解毒機能を阻む環境汚染
環境汚染がいわれていますが、ここのところずっと環境は汚染され続けてきています。
産業の発展に伴って、工場が増え、農業も近代化されて、人口も増え、都市化が進み、ゴミ問題もでてくるなどで環境汚染物質も増加してきていて、これらが自然浄化するペースをはるかに上回り、年々蓄積されています。
大気汚染をみても、PM2.5などが多く排出され、多くの呼吸器疾患なども増えています。
水質汚染をみても、重金属や化学溶剤、有毒汚泥が排出され、マイクロプラスチックなども問題になっています。
さらには農業では化学肥料や農薬が使われ、それらが河川や海にも流れ込んで、海流に乗って世界中に広がっています。
つまり現代人は、豊かさや利便性を追求しずぎたため、周りの環境をみても、解毒排出しなければならないような物質に囲まれての生活を強いられているのです。
食べ物・化粧品だって大問題
食品についてみてみても、日本は国際的にみて食品添加物の規格が緩いと言われています。
そして、レトルト食品や加工食品のラベルをみてみると、これでもかと食品添加物のオンパレードになっています。
食品添加物だけではありません。
米国や中国では、肉製品などの生産過程で大量のホルモンや抗生物質が使われています。
天然の魚ならば安全かといえばそうではありません。
深海魚のキンメダイなどでは、水銀などの重金属が蓄積しているので注意が必要です。
国産の野菜ならばと思いきや、日本の野菜の農薬使用量は世界トップクラスで、EUでは使用禁止になっている農薬もいまだに使われていますし、それじゃ海外からの輸入野菜というと、輸送中の腐敗防止のために防腐剤が使われたりしています。
化粧品をみても、基礎化粧品、メイクアップ化粧品、石鹸、洗剤、シャンプー、リンスなど日々の使用で化学物質は体内に蓄積されます。
弱まる解毒機能
さらに、環境汚染や食品・化粧品で蓄積されたもの、タバコやお酒、化学物質、重金属を日々解毒しているわけですが、十分な栄養がとれていないと、解毒機能が弱まってしまいます。
特に現代人は、砂糖と脂質を過剰に摂取している傾向にあり、この過剰な糖と脂質を消費するために栄養素が使われてしまい、十分な解毒の妨げにもなっているのです。
毎食毎食、ファーストフードやレトルト食品を食べ、タバコをすぱすぱ吸い、お酒を浴びるように飲んでいたら、体の解毒が間に合わなくなってしまいます。