義歯(入れ歯)の正しい使い方 | 美容トピックス

義歯(入れ歯)は、歯の欠損に伴って低下した咀嚼機能や発音などの機能改善、さらには、歯やその隣接組織の形態的回復、審美的側面の回復など、複数の目的があります。

意外と多い入れ歯人口

日本で何らかの形で部分入れ歯・総入れ歯を入れている人はどのくらいいるのかというと2900万人と言われていて、3000万人にせまる勢いになっています。

つまり、4人に1人が、何らかの入れ歯を入れている状態と言えます。

もしあなたが入れ歯を使用していなくて、周りにあなた以外に3人いたら、その3人の誰かには入れ歯が入っているくらいの感覚になります。

特にその割合は年齢とともに高くなっていて、後期高齢者では、何らかの義歯(ブリッジ・部分入れ歯・総入れ歯)を使っている人の割合は84%にも達しています。

義歯と入れ歯

『義歯』というといろいろな種類がありますが一般的には有床義歯と呼ばれるいわゆる入れ歯のことを指します。

有床義歯は、部分入れ歯(局部床義歯)総入れ歯(全部床義歯)に分けられます。

総入れ歯では、義歯を維持するための残存歯がないのため、義歯床と歯肉を吸着させて義歯の安定をはかります。

一方で部分入れ歯では、残存歯にクラスプなどの留め金をかけて義歯を安定させます。

入れ歯を使うことで、物が噛めるのはもちろんのこと、外観が保たれ、自然に話すことができ、表情も豊かになります。

入れ歯の手入れ

義歯床下の粘膜は、義歯を1日中装着しているので咬合による圧迫を受け虚血状態になって炎症を起こしやすくなりますので、粘膜を休ませるために、就寝時など一定時間は取り外すようにします。

また入れ歯を大切そうにティッシュでくるんだりする人がいますが、この行為はNGで、感想や紛失の原因になります。

入れ歯は、熱や感想で用意に変形したり破損してしまうため、はずしているときは必ず水につけて保管することが大切です。

入れ歯は一見きれいに見えても、天然歯よりも歯垢や細菌、臭いが付着しやすく、こうした入れ歯の汚れは、口臭や歯肉炎の原因になるばかりでなく、残存歯のう歯、口腔カンジダ症、誤嚥性肺炎の原因にもなるので、適切に洗浄をして清潔に保つことが重要です。

入れ歯の洗浄は、ブラッシングにより大きな汚れやぬめりを取り、それで除去できない汚れや細菌に対しては、洗浄剤で分解・消毒します。

毎食後、取り外して義歯用ブラシや歯ブラシでブラッシングします。

取り外した義歯はもろいため、壊さないように力の入れ方にも注意して、特にクラスプや粘膜面は汚れが取りにくいため丁寧に清掃します。

洗浄剤による洗浄は、最低でも1週間に1度は行い、40~50℃の十分な量のお湯に義歯用洗浄剤と一緒に容器に入れ、蓋をしてつけておき、その後流水と歯ブラシで洗浄剤を丁寧に落としていきますが、このとき、熱湯は変形してしまう可能性があるので、使ってはいけません。

義歯に付着する歯垢は、『デンチャープラーク』と呼ばれ、天然歯に付着する『デンタルプラーク』に比べると、カンジダ菌の占める割合が高く、このデンチャープラークは歯ブラシなどによる機械的清掃だけでは完全に除去できないので、化学的清掃である洗浄剤を利用することが大切です。

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