食べても食べても太らない人、ちょっと食べただけでも太ってしまう人、いろいろな人がいますが、肥満を決定づける要因の7割は「遺伝」であるとも言われています。
自分は、遺伝的に太りやすいから、それじゃストイックに食べる量を減らしてダイエットをしようとしても、なかなか体重が落ちてこないという経験をもっている人も多いと思います。
食べない人ほど痩せにくくなる
よく耳にする話に、ダイエットを繰り返しているうちに痩せにくくなったというものがあります。
人間の体には、もともと体重をコントロールするためのシステムがプログラムされています。
そして肥満といえば脂肪の蓄積ですが、この脂肪が蓄積してしまうのは、エネルギーの分配に問題があるからだとされています。
「エネルギーの分配」とはどういうことなのかというと、例えば、体温を上げたり、新しい筋肉や骨の形成にエネルギーを使ったりということです。
しかし、これは意志自分ではどうにもなりません。
エネルギーとホルモン
摂取したエネルギーがどう「エネルギーの分配」をされ、どう使われるかは、ホルモンによって自動的にコントロールされています。
交感神経や副交感神経としった自律神経、呼吸機能、循環機能、消化機能、重要な生理作用のほとんどは、ホルモンによって調整されているのです。
つまり、エネルギーを摂取したときに、新しい筋肉や骨の形成にはこれくらいエネルギーを振り分けて、脂肪の蓄積はこのぐらいというようなことは自分では決められないのです。
急激なカロリー制限は効果なし
短期間に痩せようと、過激なダイエットをする人をよくみかけます。
こういう人は、一時的には痩せるかも知れませんが、すぐにリバウンドをしてしまうケースも多いのです。
これは、一度痩せたということで安心して、また食べ始めてしまったということもありますが、急激な食事制限をしたため、痩せにくくなってしまったという可能性があります。
体は、急激なダイエットなどで摂取カロリーを急激に減らそうというようなことをすると、エネルギーの収支バランスをとろうとします。
私たちの生活でも、たとえば給与が15万円だったとします。
するとその15万円の中で、家賃、光熱費、食費、通信費、交際費、遊興費・・・といった具合に割り当てやりくりしていきます。
しかし、給与がカットされ10万円になったら、今までと同じペースで使い続けるという人はそう多くないと思います。
なんとか破産しないように、支出額を押さえてやりくりしようとします。
人間の体も同じなのです。
カロリーを急激に減らすと、その状態で収支のバランスをとろうとするので、急激なカロリー制限は、効率的なダイエットにつながるどころか、かえってリバウンドしやすい体質を作ってしまうのです。