手作りコスメを友達にプレゼントすると違法なの? | 美容トピックス

今や自分オリジナルの化粧水などを作って使っている人もいると思います。
自分オリジナルなものがいいということで自分用に手作りする人、仲の良い友達や家族に手作りのプレゼントをあげようということで、手作りコスメをする人もいます。

コスメを作って人にあげたら法律違反?

手作りコスメが良いのか悪いのかということの前にそもそも論として、化粧品を作ってそれを他人に販売したり、販売しないまでも0円で譲渡(プレゼント)する場合も、厳密にいうと化粧品製造業の許可が必要になってきます。

これは医薬品医療機器等法で定められています。日本で化粧品として流通できる原材料を使って、化粧品製造の許可を得て、きちんとした品質が保たれる中で製造されなければなりません。

コスメ関連本などで、「手作りコスメのご紹介! 友達にもプレゼント」とか、「手作りコスメ教室などで、作った化粧品を近所に分けて配る」なんていう行為は、一見大したことがないように思えるかもしれませんが、もしもらった人の中でその手作りコスメが肌に合わず肌にトラブルを起こしてしまったら大変です。

むやみに自分がつくった手作りコスメを他人に渡すものではありません。下手をすると法違反になる可能性があります。

手作りコスメを作って自分で使うのもダメなの?

手作りコスメ用の原材料は、化粧品原料となり、これは医薬品医療機器等法では規定されていません。
それを使って化粧品を作ることは化粧品を製造することになりますが、自分で使う分には自己責任の範疇です。
自分で作って自分で使ったのだから、肌トラブルが起きようがなにしようが、それはその人自信の化粧品原料の使い方の問題ということになります。
出来上がったものが化粧品で、肌を美化する目的のために使ったのだとしても、それを他人に販売したりあげたりするわけではないので、販売・譲渡したわけではありませんのでセーフなのです。

化粧品を作って親姉妹に渡すのも、親友にあげるのもNG?

厳密に言えばNGになります。

例えば、部屋の香りを変えるアロマ(雑貨)をブレンドして手作りしたものを渡したとすると、友達に渡した時点では雑貨として作って渡しています。

ところが友達が、これは肌にぬっても香水みたいにして使えるんじゃないかと肌に塗って化粧品として使ってしまった場合までは問題視されないでしょう。

しかし、友達に渡すときに、「肌に塗るといいよ」とか、「化粧水としても使えるのよ」みたいなことを言えば、目的が化粧品ということになるので、厳密いうとアウトでしょう。

そんなに法律って厳密なものなの?

もう一つ、医薬品医療機器法の条文は次のようになっています。

医薬品、医薬部外品又は化粧品の製造業の許可を受けた者でなければ、それぞれ、業として、医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療用具の製造をしてはならない。

よく見てみると、ここでポイントなのが『業として』という言葉です。

それじゃ法律の条文の抜け道を考えるときの大前提、つまり、法文を裏読みするとこうなる。
「業としてじゃなければ、化粧品の製造業の許可がなくても、化粧品を製造してもよい」
そこで、『業として』というと、一般的には、反復継続性と事業的規模が問題視されます。

しかし、医薬品医療機器等法の一番大切で、一番最初つまり第一条に書かれている目的をみてみると、この法律の目的は、品質、有効性及び安全性の確保並びにこれらの使用による保健衛生上の危害の発生及び拡大の防止のために必要な規制を行うものとなっています。

この目的から考えると、『業として』ではないケースというのは、自分で使う場合や、研究目的などでの授与など限られた場合などのみで、友人にあげたのはたった1回で、しかも1本だけだったとしても、法律に抵触するおそれがあるとされてしまう可能性があります。

もっとも悪質性がなければ、最初は注意される程度で済むとは思いますが・・・

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