美容のイメージが強いレモン、でも思わぬ落とし穴が | 美容トピックス

美白成分というと、ビタミンC誘導体が頭に思い浮かぶ人も少なくないと思います。
そして、ビタミンCが豊富な食べ物というと、レモンを連想する人も結構いるのではないでしょうか。

レモンやグレープフルーツを沢山食べて日光にあたると、日焼けするしくみ

ビタミンCが美白成分だということで、美容目的でレモンやグレープフルーツなどを食べている人もいるかと思います。
確かに、レモンをはじめとしたオレンジ、ライム、グレープフルーツなどの柑橘類は、ビタミンCと有機酸が多く含まれているので、健康や美容に良い成分が豊富に含まれています。
もちろん、こうした点では美肌に良い食べ物なのですが、何事もやりすぎは要注意です。

実は、レモンやグレープフルーツといった柑橘類の仲にはソラレンという物質が含まれています。
ソラレンは、分子の化学構造から言うと、クマリン誘導体(フロクマリン類)という仲間に属します。

ソラレンは、光毒性を持っています。

どういうことかというと、ソラレンという物質は光エネルギーを蓄積する性質があります。
柑橘類を大量に食べると、食べてから2時間ぐらいで、含まれているソラレンが全身をめぐり、血液によって運ばれ、皮膚表面にも届いてきます。
そして、ソラレンが皮膚表面にきたときに日光に当たると、ソラレンが光エネルギーを蓄積してしまいます。

これだけならいいのですが、ソラレンはその貯めたエネルギーを表皮の奥や真皮で放出して、皮膚組織にダメージを与えてしまいます。そして、これが、シミやカユミ、炎症につながってしまい、短時間で肌が強い日焼け状態を起こす可能性もあります。

柑橘類以外でも注意したい

柑橘類(ベルガモット、レモン、オレンジ、ライム)の他にも、光毒性があるものとして注意していものに次のようなものがあります。

クワ(いちじく)、セリ(パセリ、セロリ)がフロクマリン(ソラレン、8-MOP,5-MOP)を含有。

もっとも、今まで通り食べていて、特に日焼けなどの症状がでていないのであれば、それほど気にする必要はないでしょう。
そんなに神経質にならなくても良いでしょう。

しかし、こんなことはまずないでしょうが、朝にレモンなどを何個も大量に食べて、出かけるなどすると、光毒性の影響がでてきてしまうかもしれません。

また、どうしても気になるという方は、なるべく柑橘類などは、朝摂らず、夕食に摂って栄養補給すると良いでしょう。

食べるだけでない、エッセンシャルオイルも要注意

レモンやグレープフルーツは、なにも果物として食べるだけではなく、香料やエッセンシャルオイルとしても生活の中に入ってきています。
レモンやグレープフルーツなどの精油(エッセンシャルオイル)には、製品に、「光毒性があるので、使用直後は直射日光を避ける」といった注意が記載されていたりします。

光毒性を避けるために推奨される希釈濃度

アロマ精油では、光毒性のことについて、使用直後に直射日光を避けるなどの注意書きがありますが、光毒性を下げるために、稀釈するという方法があります。
その目安は、以下のようになっています。

バーベナ (マッサージでは使用しない)
タジェット (0.05%以下)
ベルガモット (0.4%以下)
クミン (0.4%以下)
ライム (0.7%以下)
アンジェリカルート (0.78%以下)
ルー (0.78%以下)
ビターオレンジ (1.4%以下)
レモン (2%以下)
グレープフルーツ (4%以下)

原液をそのまま肌につけて直射日光にあたるといったようなことをすると、肌荒れやシミの原因にもなってしまいます。

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