昔は、外で青っぱなをたらした子供が多く遊んでいましたが、最近ではほとんどみかけなくなりました。
でも、耳鼻科などでは、青っぱなの子供が保護者にひきつれられて、受診しにきたりしています。
青っぱなって?
今は、『青っぱな』なんて言葉もあまり使わなくなってきたいて、どういう意味かもわからないという人もいます。
『青っぱな』は、「青っ洟」と書きます。
「青」っていうから、「青い鼻水」というわけではなく、水様のうすい鼻水に対して、粘り気のある黄緑色の鼻水のことを指します。
どうして、黄緑色になるかというと、白血球、特に血液中の顆粒球などが増えて、副鼻腔にある常在菌や外から入ってきた細菌やウイルスと反応することにより、化膿性の炎症を起こすことで出てくるのです。
青っぱなが出るケースもいろいろ
昔の子供が青っぱなをたらしながら遊んでいたのは、昔は今ほど食べ物が充実していなく、ひもじさのあまりストレスを感じている子供も多かったのです。
するとそのストレスから顆粒球が増えて、それが副鼻腔にいる常在菌と反応して化膿性の炎症を起こし、青っぱなが出てしまうのです。
だからこそ、特に風邪をひいていない普通の時でも、常時青っぱなをたらしていた子供が多かったのです。
現在では、逆に飽食の時代で、子供たちは運動不足でお菓子ばかり食べていたりします。
生活が副交感神経優位に傾いていて、リンパ球が過剰の状態になっているため、風邪などを引くと、リンパ球の過剰反応が起きて、鼻炎や鼻づまりが起こります。
風邪などで、細菌やウイルスによる上気道感染症が起こると、鼻水が侵入してきたウイルスを排除しようと防御反応が起こります。
このときでる鼻水は、透明でサラサラとした水様性の鼻水です。
しかし、症状が進むと鼻粘膜にリンパ球が集まってくるので、黄色い粘り気のある鼻水に変わり、そのころには免疫反応により細菌やウイルスがやっつけられてきているのです。
黄色い鼻水が出ると、そろそろ風邪が治りかけている兆候だということを耳にしたことがある人もいると思いますが、そういうことなのです。
青っぱなが少なくなった理由
子供の青っぱなが少なくなった理由は、いくつかあり、食料事情がよくなり、子供の栄養状態がよくなったことで、ひもじさなどのストレスから解放されたため、血中の顆粒球が増えて、副鼻腔にいる常在菌と反応して化膿性の炎症が起こることが少なくなったという点があげられます。
さらに、副鼻腔に細菌感染が起こると、そこにリンパ球が多く集まり、鼻水はどろっとした黄緑色になるのですが、最近ではその副鼻腔炎に対する治療も進んでいるので、そういったことも子供の青っぱなが少なくなくなってきている原因の一つにあげられるのだと思います。