カンピロバクターによる食中毒 | 健康トピックス

カンピロバクターによる食中毒は、毎年300件前後あり、食中毒の原因としてはノロウイルスの次に多くなっています。

春先から夏にかけて要注意なカンピロバクター

カンピロバクターによる食中毒は、特に5月から7月に多発する傾向があるので、特に春先から夏にかけての時期は要注意です。

カンピロバクターは、1982年に行政上の食中毒菌となっていて、食中毒を起こす菌は、カンピロバクター・コリと、カンピロバクター・ジュジュニの2種類があります。

カンピロバクター菌は、家畜などの腸管内に存在していて、食肉加工の過程でカンピロバクターを含む糞により汚染を受けたり、調理過程でカンピロバクターの普茶宇kした食肉や調理器具、ヒトの手指を介してサラダなどへ二次感染してりすることで感染が広がります。

実際に、鶏や牛などは、カンピロバクター・ジュジュニを高率に保菌していることが確認されています。

また野鳥の糞や汚水が井戸や貯水槽に混入すると、そこで水の殺菌が不十分であった場合、飲料水や調理場の水を介した大規模な食中毒が起こる場合があります。

カンピロバクターの食中毒の原因になった食品として件数が多いものとしては、鶏レバー刺し、焼き鳥、バーベキュー料理などがあります。

カンピロバクターに感染するとどうなるのか

カンピロバクターに感染すると、1~7日、平均3日の潜伏期間をおいて、発熱・倦怠感・頭痛などが起こり、次に吐き気・腹痛・下痢などが起こってきます。

発熱は38℃以下で、発症後2日間ほどは水様性の下痢が1日2~6回続きますが、血便はまれです。

その後、1週間程度で回復しますが、大人より園児のほうが重症化する傾向がみられます。

死亡することはまれで、おおむね予後は良好です。

注意しなければいけないのは、カンピロバクターに感染し胃腸炎症状が始まってから、10日以上経過した後に、ギラン・バレー症候群を発症することがあります。

ギラン・バレー症候群は、末梢神経の麻痺を主症状として、手足のしびれから四肢の麻痺、呼吸筋麻痺、脳神経麻痺などを起こして、15~20%が重症化して、2~3%の死亡率があります。

カンピロバクターに感染の予防

カンピロバクターはわずかな菌量でも感染を引き起こします。

感染予防としては、十分な加熱処理が大切になってきます。

カンピロバクターは、動物の腸管内にいるので、食肉やレバーなどの内臓肉を生や加熱が不十分な状態で食べないことが大事になってきます。

一般的には、中心部75℃、1分以上の加熱が必要になってきます。

生肉の解凍時の液汁から他の食品への汚染となることがあるので注意が必要です。

また生肉を手で扱った後は、しっかりと手指を洗浄・消毒することも大切です。

焼肉や鍋料理で生肉に触れる場合は、それ専用の箸やトングを用意して、直接口に運ぶ箸とは区別するようにします。

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