年を重ねるごとに老化は進んでいきますが、老化にも止められる老化と止められない老化があります。
例えば、水晶体が濁ってくる白内障は、80歳をすぎるとほぼ100%の人に何らかの症状や所見があらわれてくるもので、また年をとると顔にシワやたるみがでてくるのも、自然な老化現象の一つです。
しかし、中には止められる老化もあります。
止められる老化
止められる老化の代表的なものとして、活性酸素による酸化や蛋白質の糖化などがあります。
これらは、食事や睡眠、運動やストレス対策といった生活習慣を見直すことで、防ぐことができます。
老化に直結しています活性酸素による酸化や蛋白質の糖化を、生活習慣を見直すことによって防ぐことで、老化を防ぐことができるのです。
活性酸素による酸化と老化
活性酸素による酸化は、平たくいえば体が錆びることです。
丈夫な鉄でも長い間外気にさらされていると酸素と反応して酸化し、錆びてボロボロになりますが、この反応がいわゆる酸化です。
ヒトは生命維持のために食事を摂取し、その食事から取り込んだ糖質や脂質に外気から取り込んだ酸素を反応させて燃焼させ、そこからエネルギーを作り出しています。
しかし、そのときに活性酸素も作られてしまい、活性酸素が過剰に作られてしまうと、細胞を更生している資質などを酸化させてしまい、傷つけて、細胞の機能が失われ本来の役目を十分に果たせなくなってしまいます。
活性酸素は、生命維持に必要なエネルギーを作り出すときに産生するもので、体内での活性酸素の発生を避けることはできません。
しかしヒトの体の中には、SOD(スーパーオキシディスムターゼ)という酵素などがあり、活性酸素を毒性の低い物質に変えてくれています。
しかし、このSODも、加齢とともに減ってきてしまいます。
SODは、蛋白質を材料尾として、亜鉛やマンガンなどの助けを借りて作られているので、亜鉛やマンガンなどの栄養素が不足しないよう、牡蠣や全粒粉、玄米、木の実などを意識して摂るようにすると良いでしょう。
また、抗酸化作用があるβ-カロチン、ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノール、フラボノイドなどを積極的に摂るようにします。
またお酒の飲みすぎ、喫煙、食べすぎ、ストレス、激しい運動などは活性酸素をたくさん発生してしまうので、こうしたことは控えるようにしましょう。
蛋白質の糖化と老化
蛋白質の糖化ですが、体を構成している蛋白質は、酵素や脳の情報伝達物質などにも使われていて、ブドウ糖によって変化しますが、このことが糖化になります。
蛋白質が糖化すると、本来の蛋白質としての機能が低下してしまい、エネルギー消費なども滞りがちになってしまいます。
蛋白質の糖化が脳の神経細胞に起こると、うつ状態になりやすくなり、糖化が進んだ血管に、酸化が加わると動脈硬化を起こしやすくなります。
さらに皮膚の蛋白質であるコラーゲンに糖化が起こると、肌の弾力がなくなり、老けた印象になってしまいます。
蛋白質の糖化を避けるには、糖質の多い食材の食べすぎに注意することが大切です。