室内の換気と二酸化炭素 | 健康トピックス

人が活動すると、酸素を吸って二酸化炭素を吐き出すので、室内の二酸化炭素濃度が上がってきます。

二酸化炭素濃度

二酸化炭素は、地球の大気中に存在するものとしては、窒素、酸素、アルゴンに次ぐ濃度になっています。

二酸化炭素(CO2)濃度は、空気中に含まれる二酸化炭素の割合(体積比)を表したもので、ppm(100万分の1)で表されます。

実際の大気中の二酸化炭素濃度は、約400ppmになっていて、呼気中の濃度は3~5%つまり平均すると40000ppmになります。

1ppmというとピンとこないかもしれませんが、わかりやすく言うと、1m角の立方体の空間の中に、1cm角の箱があるようなイメージで、二酸化炭素濃度が1ppmというと、1m角の大気中にある二酸化炭素を集めたら、1cm角の大きさになるということになります。

こうして考えると、人の呼気中の二酸化炭素の濃度は1m角の空間の中で、約35cm弱角の大きさになる濃度ということになり、また大気中での濃度は、1m角の空間の中で換算するとおおよそ7.5cm角の濃度ということになります。

そして、室内の換気及び汚染の指標とされている二酸化炭素の室内空気中の濃度は、0.1~0.15%以下が望ましいとされています。

ビル管理法における空気環境基準では、二酸化炭素の含有率は、1000ppm以下となっていて、感染症防止という観点からもこの1000ppmが推奨されています。

また生徒が多く集まる教室では「学校環境衛生基準の換気基準」として1500ppm以下となっています。

二酸化炭素濃度が高くなると

二酸化炭素は、2000ppmぐらいであればそれほど影響はでてきませんが、3000ppmを超えてくるあたりになってくると、頭痛・めまい・吐き気などがでてきて、6000ppmを超えると意識を失ってしまう可能性もでてきます。

最近では、二酸化炭素の濃度を測定する簡単な機器みたいなものも販売されていて、手軽に利用することができるようになっています。

換気量

換気は、部屋にいる人数や環境によっても違ってきますが、換気頻度は1日に4~5回が望ましく部屋にいる間であれば、2時間に1回程度が理想と言われているようです。

換気量は、換気によって単位時間に流入する空気の量(m3/h)になり、必要換気量は次の式で表されます。

V=M/(Cs-Co)×100

V:必要換気量、M:室内で発生するガス量(二酸化炭素排出量)、Cs:許容濃度、Co:外気中又は吸気中の二酸化炭素濃度

どのぐらいの時間換気したらよいかということですが、これは部屋の風とおしなどによってだいぶ変わってくるので一概には言えません。

換気のコツとしては、空気の流れをつくり効率的に換気するためにも、なるべく2カ所以上の窓を開けて空気の通り道をつくることです。

そして、空気は、狭い隙間から広い方へ吸い込まれる性質があるため、入口側の窓は少しだけ開け、出口側の窓を大きく開けておくと空気の通りがよくなります。

雨の日などは、室内に湿気がたまりやすいため換気が必要になってきますが、タイミングは雨が上がってから換気を行うと良いでしょう。

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