年々アップデートする日本人のデブ菌・ヤセ菌 | 健康トピックス

デブ菌と言えば、いわゆる太りやすくなる菌で、ヤセ菌は、肥満を抑制する効果がある菌というような情報があります。

腸内フローラの意味も常に変化しています。

ネットや多くの雑誌でヤセ菌と紹介されているのが、バクテロイドータ門(旧バクテロイデーテス門)の腸内細菌で、デブ菌と言われているのがバシロタ門(旧ファーミキューティス門)の腸内細菌になっています。

「旧」とあるのは、最近分類や名称が変わっているからで、腸内細菌を調べるサービスを行っているページには、いまだにファーミキューティス門やバクテロイデーテス門といった記載が見られたものもありますが、既に変わっています。

よく言われているのが、バクテロイドータ門(旧バクテロイデーテス門)がヤセ菌で、これらの菌が多いと太りにくく、逆にがバシロタ門(旧ファーミキューティス門)がデブ菌で、これらが多いと太りやすいというような情報があったりします。

これは欧米人には当てはまるもので、特にヤセ菌として知られているアッカーマンシア菌(Akkermansia muciniphila)は肥満をコントロールする食用菌として欧州食品安全機関(EFSA)で承認されているくらいです。

しかし、この菌は残念ながら日本人はあまりもっておらず、1%以上アッカーマンシア菌(Akkermansia muciniphila)が占めている日本人は10%に過ぎません。

ところが、日本人のヤセ菌というべき菌がみつかったのです。

日本人のヤセ菌

日本人には、今までデブ菌と言われていたバシロタ門(旧ファーミキューティス門)に属する腸内細菌として、ブラウティア・ウェクセレラエ(Blautia wexlerae)という菌が肥満や糖尿病の増加を抑える働きがあり、実際に、肥満や糖尿病のリスクが低い人ほど、このブラウティア菌が多いという研究報告が出ています。

つまり、日本では比較的ヤセているのに、デブ菌が多かったりする人がいるという欧米の結果とは矛盾する結果になったのは、バシロタ門の中にも、ブラウティア菌のように、ヤセ菌(太りにくくする菌)としての役割があるものがあるからだったのです。

ヤセ菌を増やすには

よく痩せたいときに、ダイエットをするという人が多いと思います。

巷では、〇〇ダイエットと称して、いろいろな情報が飛び交い、〇〇だけダイエットとして、特定のものだけを食べていたりしますが、これは逆効果になることが多いのです。

なぜならば、そういったダイエットをしていると栄養のバランスが崩れてしまい、多様な腸内細菌の活性化を妨げてしまうからです。

細菌では、ブラウティア菌とビフィズス菌が協力しあって、ビフィズス菌が母乳中のオリゴ糖から生み出す乳糖とフコースが、ブラウティア菌のエサとなっているという研究結果も出てきます。

ヤセ菌、デブ菌に関する科学的知見は、年々新しい知見がでてきていて、アップデートが激しい分野にもなっています。
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