脈と動悸と漢方の『心』| 健康トピックス

脈と動悸と言えば、循環器系ですが、これが漢方の『心』とどう関係してくるのでしょうか。

『心』という字からは、循環器系である『心臓』を連想する人もいると思いますし、『真心』といった気持ちや精神・感情面を連想する人もいます。

漢方の『心』

漢方では、五臓六腑として、肝・心・脾・肺・腎がありますが、『心』は五臓の1つになっています。

『心』の働きとしては、全身に血を循環させて栄養分や酸素を送り込む働きが挙げられます。

そしてもう1つ重要な働きとして精神状態をコントロールするというのも、その大きな役割になっています。

この働きのことを『神志』などと言ったりもしませうが、平たくいってしまえば『精神』に該当します。

漢方は、血脈と精神とは大きく関係しているということになります。

これは、不安や心配事があると心臓がドキドキするということとも一致しています。

脈と動悸

『動悸』は、心臓の拍動が自覚される症状で、心臓が強く脈打ったり、ふるえたり、激しく鼓動したり、脈が飛んだりするように感じられることがあります。

動悸の感じ方はいろいろで、ドキドキと速く感じたり、ドクンドクンと鼓動が大きく感じたり、ドキドキッ、ドキッと一瞬胸が詰まるような動悸もあります。

動悸はよくみられる症状で、動悸が生命を脅かす心疾患の徴候であることはまれで、心疾患のない多くの人でも動悸は起こります。

しかし、過度に心配するとかえってそれがいけない場合もありますが、動悸は心筋梗塞や狭心症、大動脈瘤など心臓病の初期症状にあたる可能性もあるので、動悸が気になったり、長く続くような場合、頻繁に繰り返す場合は、受診することも大切です。

手首や首に指を当てて、動脈の拍動を感じ取ることで脈をみることができます。

動脈には弾力があり、心臓が縮むことで血液が動脈内に押し出されると、その圧で動脈が膨らみ、その心臓の拍動に合わせて、動脈も膨らんでは戻るを繰り返します。

そして手首や首は皮膚のすぐ下を動脈がとおっている部位があり、そこで拍動として脈をみることができます。

心臓は、自律神経の働きにより動いていて、心拍数や血圧がコントロールされていますが、不安や緊張があると自律神経のバランスがくずれるために、ドキドキしたりします。

特に女性の場合、更年期障害で自律神経のバランスが乱れてくると、動悸を感じやすくなるのです。

動悸がしても、検査では異常が認められない場合がほとんどですが、脈をみてどうもおかしいなと思ったら、動悸の起こり方や持続時間を確認するなどし、受診をするとよいでしょう。

動悸がしたら

動悸の原因としては、運動、不安や恐怖といった強い感情、貧血、低血圧、発熱、脱水などがあげられます。

また不整脈によって動悸が起こる場合もあります。不整脈は放っておいても大丈夫なものと、危険なものもあるので、脈が乱れている場合は、しっかりと検査して確認しておくことをオススメします。

また不整脈だからといって心臓に原因があるとは限りません。

不整脈は、低酸素症、低カリウム血症、低マグネシウム血症、甲状腺機能亢進症によっても起こってきますし、アルコールやカフェイン、ニコチンなどによっても起こる場合もあります。

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