蛇にちなんだ故事成語など | 薬剤師トピックス

というと古来から神話や伝説にも多く登場する動物です。

例えば、ヤマタノオロチは、日本神話に登場する八つの頭を持つ大蛇ですが、スサノオによって退治されますし、奈良県の三輪山には、蛇神が関与する伝説が多く残っていて、大物主神が蛇の姿を持つとされ、疫病を鎮めるために祀られるエピソードが語り継がれています。

蛇は、その外観から恐れられてきましたが、その一方で神聖視される側面ももつ不思議な動物でもあります。

世界的には、蛇の髪を持つ女怪物であるギリシャ神話のメデューサが有名で、彼女の視線に触れた者は石になってしまうという神話になっています。

有名な蛇をつかった故事成語

蛇をつかった故事成語の中で、もっとも有名といえば、『蛇足』になるかと思います。

『蛇足』(だそく)は、余計なものを付け加えることという意味ですが、余計なことをすることが本来の目的を損なうことになるという戒めとして使われます。

昔、中国の楚という国で、酒を分け合うために蛇の絵を描く競争が行われた時、蛇の絵を描く競争だったのですが、参加の1人が最初に蛇の絵を描き終えてしまったため余裕を見せて「私は足まで描くことができる」と言って蛇に足を描き加えてしまいました。

ところが蛇には元々足がないため、「蛇に足を描くのは無意味だ」という指摘がでて、結果その参加者は勝利を逃してしまったところからきています。

刑事ドラマでよく出てくるこの言葉

刑事ドラマなどをみていると、情報通の刑事さんが、どこからその情報を仕入れたんだと同僚から聞かれ、「蛇の道は蛇」などというシーンがあったりします。

『蛇の道は蛇』とは、同類の者は互いにその事情に通じているという日本のことわざで、同じような経験や専門知識を持つ者同士は、他の人には理解しにくいことでも自然に理解できるという意味があります。

『蛇の道は蛇』は、「蛇の道は蛇と言われるように、パソコンに関する不調の原因はエンジニアに聞くのが早いよ。」といったように使われ、一般には専門的な知識や経験を持つ人に対して使われることが多くなっています。

刑事ドラマで使われている場合は、悪人の行動は同じ悪人が理解できるというようなネガティブな意味での使用になっています。

似たような言葉としては、専門的なことは専門家に任せておけばいいという意味で、『餅は餅屋』などがあります。

縁起ものの蛇

蛇というと、怖い動物というイメージで、どうしても敬遠されがちになったりしますが、縁起物としても古くから親しまれています。

蛇は金運をもたらすとされ、特に白い蛇は財運を引き寄せるとされていることから、金運アップのために蛇の抜け殻を財布に入れている人もいます。

また蛇は農作物を守る存在として崇められてきたという一面もあり、特にネズミや害虫を捕食することで田畑を守る豊穣の神としての側面があります。

また蛇は脱皮を繰り返すことから、復活や再生の象徴ともされていて、不老長寿や強い生命力を連想させることから縁起が良い動物とされていたりもします。

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