化粧品は原則、全成分表示がされていて、購入をする際に成分表示をしっかりと見る人も増えてきています。
しかし、この成分表示の見方について誤解をしている人も多いようです。
化粧品の成分表示のルール
化粧品の成分の表示にはルールがあって、配合量の多い順に全て記載するというのが大前提になっています。
この大前提だけが頭に入ってしまっていると、化粧品の成分表示を勘違いしてしまうことにつながりかねません。
大原則があるものの、配合濃度が1%以下の成分については、順不同で記載してよいことになっています。
誤解されやすい成分の配合量
1%以下の成分は、必ずしも多い順でなくていいので、化粧品の成分表示は1%のラインの見極めが大切になってきます。
例えば、次のような表示があるとします。
水、BG、グリセリン、ヒアルロン線Na、ハトムギ種子エキス、エタノール、・・・
基剤として、水やBG(ブチレングリコール)、グリセリンなどは多いとわかるのですが、ヒアルロン酸Naは4番目にきていて、結構多く配合されているようなイメージがありますが、実は1%以下ということです。
つまり、配合順に記載されているのは、水、BG、グリセリンまでの3成分です。
1%以下の成分は、多い順に記載する必要がないので、メーカーがアピールしたい成分の配合量を多く見せかけたいために前に出している可能性があります。
従って、化粧品の成分表示をみる場合、1%ラインが大切で、そのラインより上は、1%以上で配合量の順番どおり、でもそれ以下は、順不同で記載されている成分の順番で配合量が多いとは限らないと認識するのが正しいのです。
では、どの成分までが1%以上で配合量順に記載していて、どこからが1%以下になっているかを100%見極める方法があるのかというと、ありません。
しかし、常識の範囲で推測することは可能です。
直物エキスや、ヒアルロン酸・コラーゲン・セラミドなど少量で効果がある保湿成分、増粘剤のキサンタンガムやカルボマー、酸化防止剤のトコフェロールやアスコルビン酸、パラベン、精油、香料などは、もちろん例外もありますが、たいていの場合、1%以上入っていることは稀で、こういった成分が成分表示に出てきたら、もう1%以下の成分の領域に入っているので、配合量の多い順にはなっていないなと認識したほうが良いでしょう。
着色料の特別枠
化粧品の成分表示の特徴として、着色料の特徴として、着色料は配合量にかかわらず末尾にまとめて記載しても良いというルールがあります。
例えば、白色に色付けするための酸化チタンや酸化亜鉛などは、10%入っていても、末尾に白色顔料とまとめてかかれることもあります。
末尾にかかれているので、微量だなと判断したら間違いで、着色料の場合は注意が必要です。
しかし、化粧品の表示のルールから、酸化チタンがどれだけ配合されているのか、本当に微量なのかについては、メーカーに直接問い合わせするなどしないかぎりは確かめようがないのです。