朝が苦手という人から、朝は決めた時間にすんなり起きれるという人まで、人それぞれです。
目覚まし時計のアラームを何個もかける人もいますし、人に起こしてもらうという人もいますし、中には目覚ましなんか設定しなくても、自然と起きる予定の時間に起きれるという人までいます。
決めた時間に自然と起きれる自己覚醒
目覚まし時計などを設定せず、決めた時間に自然と起きる場合は、『自己覚醒』になります。
『自己覚醒』のばあいは、気持ち良く起きれる上に、日中の覚醒度もよくパフォーマンスも高くなります。
目覚ましなしに、朝決めた時間にすっきりと起きれるのが理想ですが、どうしたら良いのでしょうか。
詳しいメカニズムはわかっていないのですが、覚醒にはホルモンのコルチゾールの分泌が関係しているといわれていて、コルチゾールの分泌は、起床時間の1時間ほど前ぐらいから少しずつ上がってくるという研究報告があります。
素委員中に起床時間が意識されることでその時間に合わせてコルチゾールの分泌が高まることがわかっています。
コルチゾールは、目覚めたときにすぐに活動できるように、明け方に向かった少しずつ分泌量が増えていき、体の調子を整えてくれていて、その分泌は、体内時計によって調整されています。
私たちの体内時計は、寝ている間でも、時間の経過を把握していて、自己覚醒は本来人間に備わっている自然の力なのです。
一方、起床時間を意識せずに眠ると、目覚める前のコルチゾールの分泌量の上昇は見られず、朝きちんと起きるためには、寝る前に起きたい具体的な時間を強く意識することがコツになってくるのでしょう。
起床時間の意識とコルチゾール
自己覚醒条件として「いつもおり早い6時に起こす」ということを伝えて6時に起こした場合、ホルモンの分泌が気象予定の1時間前である5時頃から徐々にあがってきて、6時にすっきり目覚めます。
サプライズ条件として「いつもどおり9時に起こす」ということを伝えて6時に起こした場合、朝ゆるやかにコルチゾールの分泌が上がっていて、6時に想定外で起こされたとたんその分泌が一気に上昇し、目覚めは悪くなります。
通常条件として「いつもどおり9時に起こす」といって9時に起こした場合は、コルチゾール分泌の極端な上昇カーブはみられません。
このことからも、起床時間を明確に意識することが、起きたい時間に起きるコツなのかもしれません。
人間と冬眠
冬眠といえば、クマなどを連想しますが、クマなど一部の哺乳動物は、冬に向けて体温を下げて低代謝状態にする冬眠によってエネルギーを節約します。
筑波大学と理化学研究所がマウスの脳の視床下部にあるQ神経という神経を刺激したところ、体温や代謝が数日間にわたって低下し、冬眠に近い状態になることが発見されました。
それでは人間はどうなのかというと、発掘された太鼓の骨の成長状況から、人間も大昔は冬眠していたのではないかとも言われています。