一般に歳をとると、体重に占める脂肪以外の組織つまり除脂肪の割合が減り、相対的に脂肪の割合が増える傾向にあります。
身体の構成成分を若者と高齢者で比較してみると、脂肪の割合は高齢者の方が高くなっています。
具体的には、身体の筋肉量、骨量、水分などが低下してきます。

年齢を重ねることによる運動面での老化

年齢を重ねると、筋力だけでなく、柔軟性、俊敏性、平衡性、歩行動作、リズム運動(タッピング)などの能力が衰えてきます。
猫背などによる姿勢の変化に加え、骨や関節の変化などにより関節の可動域も小さくなってきます。

人は誰でも歳を重ねると、筋肉を構成している筋線維の数が減ってきます。筋線維の数が減るだけでなく、筋線維が委縮してしまうこともあり、筋肉量が低下してきてしまうのです。

成人の場合、筋肉の重量は体重の約40%ですが、70歳くらいになると男女ともに20歳のころの筋肉量から30%の低下がみられます。
つまり、20歳をすぎると10年で6%ずつどんどん筋肉量が減っていることになります。
もちろん、これには個人差もありますし、歳をとってから筋肉を鍛えていくこともできます。

筋力低下の指標であるサルコペニア

加齢に伴って生じる骨格筋量と骨格筋力の低下がサルコペニアです。

一般に、誰でも歳をとると筋肉を鍛えないでいると筋肉量は低下してきます。

サルコペニアは、何も加齢によって起こるだけではなく、何かの病気によって栄養不足になったり、筋力を鍛えないでいると、筋肉量を維持・増進することが難しくなり、サルコペニアになってしまいます。

サルコペニアの予防

サルコペニアにならないためには、適度な運動と、筋肉の元となる適切なアミノ酸補給が大切になってきます。

サルコペニア予防には日常生活活動や運動を行うためのエネルギーと筋肉をつくるためのタンパク質が必要で、高齢者は1日75g以上のタンパク質を摂取することが大切です。腎障害がある人は医師・管理栄養士への相談が大切です。

サルコペニア予防のためのタンパク質摂取のタイミングですが、運動の後、一時間以内にアミノ酸を摂取することが効果的です。

そうすることで筋肉でのタンパク質合成が促されます。
空腹時の運動は筋肉のたんぱく質合成を促すことができないため、運動は食事後30~60分後に行なうと良いでしょう。

運動後に摂るアミノ酸は必須アミノ酸のロイシンが有効であるという研究結果もでていて、ロイシンを含むBCAA(分岐鎖アミノ酸)の摂取が有効であることがわかります。

サルコペニアとロコモとフレイル

サルコペニアと似たような言葉に、ロコモとフレイルがあります。
サルコペニアは筋力の低下に注目した指標で、筋力低下により起こる身体機能低下を問題視しています。
歩行速度と握力、それに筋肉量を測定して、サルコペニアかどうかが判断されます。

これに対しロコモは移動機能、要するにスムーズに立ったり、座ったり、歩いたり、階段を上ったり、片足で靴下をはいたりといったことができるかどうかがカギとなります。

フレイルは、サルコペニアでいう筋力の低下だけでなく、心理的・社会的機能の低下も含めた加齢に伴う機能低下を評価し、それに介入・支援を行っていくというものになっています。

詳しくは、ホームページにまとめていますのでご参考にしてください。