二日灸ふつかきゅうとは、旧暦2月2日にすえるお灸のことで、季語としても使われています。

この日にお灸をすえると年中息災であるとか、お灸の効果が倍になるとかということで、お灸をすえると良いという俗信があります。
一般的には年に2回、旧暦8月2日にも同様にもお灸をすえて、邪気を祓い無病息災をお願いしてお灸をすえるとされています。

俳人・詩人にも好んで歌われた「二日灸」

現代人は、「二日灸」と言われても、何それ? と知らない人が多いと思いますが、昔の俳人は「春の灸」とも呼ばれていた「二日灸」を春の季語として好んで使っています。

小林一茶 : かくれ家や猫にもすゑる二日灸

猫にお灸? そんなバカな・・・ ということにもなりますが、猫にお灸を据えてあげようという一茶の優しさとお茶目な部分がでていて、ほっこりするような句になっています。

正岡子規 : 花に行く足に二日の灸(やいと)かな

花見に行く足に、二日灸の後ということで、今でこそ台座灸などが主流になっていますが、昔のお灸は痕が残るものだったのでしょうか。

また詩人・俳人ではないのですが、医学書の研究で有名な貝原益軒も、自書「養生訓」の中で、二日灸に言及しています。

脾胃(胃腸)が弱く、食が滞りやすい人は毎年2月・8月に灸をするとよい

ちなみに、するどい人は、「あれ? 二日灸って旧暦の2月と8月の2回あるんだよね。二日灸だと8月のほうも考えられるから、春の季語っていうのもおかしいんじゃない?」と思うかもしれません。

実は、旧暦8月2日の二日灸のほうは、「後の二日灸」とか「秋の二日灸」という形で秋の季語として使われています。

二日灸、2018年はいつ?

二日灸は、旧暦の2月2日、8月2日となっていますが、新暦と旧暦は1カ月ほどズレている上に、毎年同じ日になるというわけではありません。
ちなみにここ5年の二日灸は次のようになっています。

二日灸

旧暦2月2日
2018年3月18日
2019年3月 8日
2020年2月25日
2021年3月14日
2022年3月 4日

旧暦8月2日 
2018年9月11日
2019年8月31日
2020年9月18日
2021年9月 8日
2022年8月28日

どこにお灸をすえるのか

二日灸はどこにお灸をすえるのかということは特に決まっていません。
普段からお灸をすえている場所にすえれば良いでしょう。

正岡子規は、俳句で「足に二日の灸」と呼んでいるので、足にお灸をしたと読み取ることができるでしょうし、医学書の研究で有名な貝原益軒は、天枢への灸は、もっとも効果的である。脾胃が弱く、食が滞りやすい人は、毎年二月と八月に灸をするがよい。臍から両側にそれぞれ二寸、または一寸五分でもよい。交互に灸をするとよい。としています。