ネットでは、指原莉乃さんが、永久コンタクトの手術を受けたということをTwitterで公表したことが話題になりました。
永久コンタクト(ICL)って何?
永久コンタクトとも呼ばれるICLとはどういうものかというと、レーシックにかわる新しい屈折矯正手術であり、近視・遠視・老眼といった屈折異常の屈折を矯正する手術です。
ICLは、Implantable Collamer Lens の略であり、角膜と水晶体の間に薄いレンズを挿入することにより屈折異常を矯正するレンズになります。
ICLはわかりやすく言うと、目の中にコンタクトレンズを埋め込むようなイメージであり、そのことからも永久コンタクトと呼ばれたりします。
レンズは、虹彩の裏側の後房と呼ぶ部分に固定することから、「有水晶体後房レンズ」、「フェイキックIOL(Phakic IOL」(phakicは水晶体の英語名)、あるいは「有水晶体眼内レンズ」とも言ったりします。
ICLはどんな人にお奨めなの
ICLは、目の中にレンズを埋め込むもので、強度の近視の人、特にレーシックはできないという方、ドライアイの方などに適しています。
特徴としては、次のようなこと挙げられます。
- 視力の長期安定性が期待できる
- 日帰りで両眼同時に手術できる
- レンズを入れているだけなので、術後でも術前の状態に戻せる
- レンズの技術が発達しているので、高い術後満足度、鮮やかな見え方
- レーシックができない強度の近視にも適応可能
- レンズに工夫することで、UVカットもできる
- ドライアイや視覚障害の出現が少ない
ICLの術式
- まずは点眼薬で麻酔をします。
- その後、角膜を約3mmほど切開します。
- 切開した部分からレンズを目の中に挿入していきます。
- レンズは光彩と水晶体の間に移植していきます。
レンズには、コラマー(CollamerR)という特殊な素材からできたものが厚生労働省の許可を得ていて、このコラマーは、HEMA(水酸化エチルメタクリレート: hydroxyethyl methacrylate)とコラーゲンを含んだ親水性の柔らかい素材からできています。
眼内コンタクトレンズ挿入をCGであらわした動画がありましたのでご紹介します。
リスクとしては、まれにレンズと水晶体が干渉し白内障を誘発することがありますが、その場合は、いったんレンズを取り出して白内障の治療をすることになります。
また、眼圧が上ることもありますが、最近の素材ではそのようなこともなくなってきているようです。
ICLの手術費用
ICLの手術は厚生労働省に正式に認可された治療法ですが、「自由診療」になります。
つまり、健康保険は適用されません。
ただし保険会社による医療保険は適用される場合があるので、医療保険に加入されている方は保険会社に問い合わせてみると良いかもしれません。
自由診療ですので、医療機関によってばらつきでてきますが、相場は、片眼で300,000円、両眼で600,000円といったところになります。