真面目で気が弱い優等生だが突然キレる小腸君 | 健康トピックス

小腸の性格を擬人化すると、従順で努力家で真面目だけども、突然キレることもある優等生といったところでしょうか。

長い飢餓との歴史

私たち人間は、飢餓との戦いの歴史でした。

今でこそ飽食の時代などといわれたりしますが、生き残りをかけて基調な食料をいかに無駄なく体に摂り込むことができるかという問題は、生命を維持していくという観点から非常に重要な問題です。

そのため、小腸は細かな絨毛を持っていて、その表面積を大きくすることで、小腸を通過する食べ物との接触面を増や し、体に必要な栄養や水分を無駄なく吸収するしくみになっています。

小腸は、長さにすると3メートル以上になり、その表面積はテニスコート1~2面分に相当し、そこに毛細血管が多く走っているので、多くの血液を必要とします。

いかに食べることが生命維持のために重要かということは、小腸を含めた消化器で使われる血液の量は、全体の30%にものぼり、2位腎臓の20%をおさえて堂々のトップです。

食べたあとに眠くなるというのも、まさにそうしたところから来ています。

体の免疫センターである小腸

小腸というと、消化器官、栄誉を吸収する所というイメージがありますが、もう一つ、体の免疫センターとも言えます。
なぜならば、体の約2/3の免疫細胞が小腸に集まっているからです。

なせ、多くの免疫細胞が小腸に集まっているのかというと、それは、小腸は体の中とはいえ、消化管を通じて外界と直接つながっているからです。

当然食べ物と一緒に口から入ってきたウイルス等に対して、体を守らなければなりませんが、そのために必要に応じていつでも外から侵入してきたウイルス等に対して攻撃できる防衛軍を準備しておくのです。

小腸ははたらき者

このように、小腸は多くの食事を消化し、栄養を吸収するとともに、外部から入ってきたウイルスなどに対して免疫機能を発揮し体を守る大活躍をしているはたらき者です。

どんどん入ってくる食べ物に対しても、処理しきれなかった分は腸管にこっそり溜め込んだりして、なるべく頑張って弱みを見せないというところがあります。

小腸は気が弱く、負担がかかっていても一生懸命、限界まで淡々と仕事をこなす優等生タイプでいようとします。

しかし、もはやそれも限界になると、突然キレ出し、だるくなったり疲れやすくなったり、イライラしたり、肌荒れがでたり、ホルモンバランスの乱れにも影響を及ぼしてきます。

我慢していた分、キレてしまうのかもしれません。普段穏やかで静かな人が、突然怒るのと同じような感じです。

こんな小腸の負担を少しでも減らし、リラックスさせてあげることも大切です。
お腹に手を置いて、やさしく揉んであげることもたまには大切です。

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