ビッグファイブと日本と欧米の違い | 賢脳トピックス

ビッグファイブというと、何なんだろうと思う人も多いと思います。

何かの御三家とか、四天王とかそんな感じのイメージから、何かに優れた五人衆みたいに考えたりもしますが、世界中の心理学研究で利用されている『ビッグファイブ理論』というものがあります。

ビッグファイブ理論とは

『ビッグファイブ理論』とは、世界中で利用されている性格分析の理論で、人間の性格は5つの性格因子の組み合わせによって決定されるというものです。

その5つとは、『外向性』、『開放性』、『誠実性』、『協調性』、『神経症傾向』になります。

各性格因子は、レベル5からレベル1まで、5段階に、「〇〇性」が高い、やや高い、普通、やや低い、低いということで判定されます。

高いから良いとか、低いから悪いというわけではなく、それぞれの性格を反映しているものになります。

ビッグファイブの要素

ビッグファイブの5つの要素、『外向性』、『開放性』、『誠実性』、『協調性』、『神経症傾向』についてみていきましょう。

外向性

外向性は、社交性にもつながり、ポジティブなことへの感情の反応を表し、このレベルが高いと饒舌でコミュニケーションに優れていて、活動的で野心家ということになります。

一方、このレベルが低いと、大人数が集まるところでは寡黙になりがちで物事を冷静に考察し、人見知りで家庭の安定を求める傾向になります。

開放性

開放性は、チャレンジ力にもつながり、創造力の広がりや拡散的思考、芸術的感受性と相関があり、このレベルが高いと、芸術性や知性に優れ、常識にとらわれず改革を好みますが、反面和を乱す傾向もあります。

一方、このレベルが低いと、手堅い選択をして問題解決力に優れる一方で、形式的な思考を求める傾向があり刺激の少なさに周りが不満を感じることもあるかもしれません。

誠実性

誠実性は、勤勉性にもあたり、自己コントロール能力の高さを示します。

この誠実性のレベルが高いと、自己抑制が効き、一点集中型で集中力も高い傾向があることから、公私共に安定感のある人として頼られる存在であったりします。

一方、このレベルが低いと、飽きっぽいということになりますが、いろいろなものに興味をもち、アドリブに長けていて、行動力がある傾向があります。

協調性

協調性は共感能力、チームワークにも通じ、どれだけ周囲の人たちを思いやれるかということにもつながります。

このレベルが高い人は、協力的で道徳的で面倒見が良く、周囲から信頼される傾向にあります。

このレベルが低い人は、カリスマ性があり、孤立を恐れません。

神経症傾向

神経症傾向は、ストレス耐性・メンタル傾向ともいわれ、ネガティブなことへの感情の反応になります。

このレベルが高い人は、いわゆるメンタルが弱い人といわれがちで、ネガティブな出来事にあったときに動揺しやすい傾向がありますが、周囲の人の感情への感度が高く、いわゆる空気を読むことができ洞察力があり、独特の発想力があり、繊細な気配りができる傾向があります。

一方、このレベルが低い人は、いわゆるメンタルが強いといわれがちで、物事に動じず冷静に判断を下すことができ、恐怖心にとらわれることなく頼れる存在で温和な傾向がありますが、危機に気づくのが遅い傾向もあります。

日本人のビッグファイブ

日本人の性格はかなり特徴的で、ビッグファイブの中でも際立っているのは誠実性と協調性が高くなっています。

勤勉で、自己コントロール能力が高く、道徳的でチームワークに優れている傾向があるということになります。

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