ある用事をお願いして、その用事が終わらないうちに別の用事を依頼すると、最初の用事のことを忘れてしまうことがあります。
重要な仕事であれば、そんなことはないのでしょうが、どうでもよい大したこともない用事であったりすると、別の用事に気をとられている間に最初の用事を忘れてしまうということもあるでしょう。
働きながらの資格試験
学生のころは勉強に1日使えましたが、社会人になり働きながら資格試験の勉強をするということは大変なことです。
資格試験を目指している人が多く悩んでいることの一つが、覚えても忘れてしまうというものです。
一つは、若い学生のころと比べて、生理的に記憶力が落ちてきたということもあるかもしれませんが、せっかく勉強をして覚えても、昼間職場に行って仕事をして帰ってくると忘れてしまっているという状態です。
脳のワーキングメモリを鍛える
こうした場合に有効なのが、脳のワーキングメモリを鍛えることです。
最初の問題が出て、それを覚えておくようにして、その間に次の質問や作業が入ります。そしてまたさらに次の質問や作業が入ります。
このようにして、質問が3~4つ繰り返されたあと、最初の問題で覚えていたものをチェックするというものです。
例えば、
「85735」という数字を10秒で覚えてください。
それでは、それを暗唱してください。
85735 、 85735 、 85735 、 85735 、 85735 ・・・
それではそのまま、バッタの足の数からカエルの足の数を引くと何本になりますか?
2本
100から7をどんどん引いていった数字を5つ言ってください。
100 、 93 、 86 、 79 、 72
タイトルに「桜」が出てくる歌を3つ挙げてください。
sakura(嵐) 、 桜坂(福山雅治) 、 桜流し(宇多田ヒカル)
さて、最初に覚えた数字を言ってみてください。
・・・ 85735!
とこのような形で、1つのことを覚え、その間に3~4つのタスクをこなして、最初に覚えたことを思い出すというような訓練をするのです。
間のタスクの数は、3~4つのタスクがちょうどよく、これよりも多くすると覚えられずストレスになってしまいますし、タスクが1つだけだとあまり脳に負荷がかかりません。
こうすることによって、脳のワーキングメモリの多重処理能力が鍛えられていきます。
資格試験と仕事の両立がストレスになったときの対処法
人は、一度にいろいろな仕事が重なると、1つ2つそれをうっかり忘れてしまったりします。
うっかり忘れたものは、すぐに思い出し処理をすればいいのですが、それがストレスになってしまうこともあります。
ストレスを感じすぎると、記憶力も仕事に質も落ちてしまいます。
ストレスを感じることで、ストレス物質でもあるコルチゾールが分泌され、それが神経細胞を委縮させてしまってしまいます。
特に、仕事をしながらの資格試験だと、
この仕事さえなければもっと資格試験の勉強ができるのに・・・
やっぱり仕事やりながらの資格試験勉強は無理だわ・・・
といった具合にストレスになってしまうことはよくありません。
そんな場合は、仕事を勉強を両立させ、頭を鍛える、ワーキングメモリを鍛えるいいチャンスだと前向きにとらえるようにすると良いでしょう。