学歴偏重社会になると、美なんてどうでもいいから、英語や数学の勉強をしなさいという親も多くなってきます。
しかし、学校で習う、そして受験勉強の科目にもなっている数学、英語、国語でさえ、美を求めて解いているのです。
数学と美の感性
例えば数学ですが、数学といえば論理的な学問であり、美とは対局にあるようなイメージすらありますが、よくよく考えてみると、数学の数式そのものには無駄がありません。
また解答の全体像は美しくもあります。
数学の問題を解く場合も、いろいろな解き方がある場合もありますが、シンプルで非常に効率的な解答は、無駄なところがなく、洗練されていて美を感じたりするものです。
英語でもしかり、国語でもしかりです。
名文や名著はリズム感がって、内容的にも構成的にも美しいものです。
普段から美を感じる感性を持たず、汚いものばかり見ていると、そういった感性は失われていきます。
美の感性があるからこそ、数学にしても、もっとスマートな解法はないものだろうかと考えるようになっていきます。
自然と美の感性
感性は自然の中で野原を駆け巡り、その中で自然の美しさに触れて感動し、養われていくものです。
もっとも見慣れた風景で感動しているという認識はないかもしれませんが、季節による景色の色合いの変化など自然が目に飛び込んでくる中でバランス感覚が養われ、感性が培われていくものです。
現代の都会人は、ビル群の中で暮らし、明るい中で星もあまり見えず、勉強や仕事に追われて常にスマホやパソコンの画面と睨めっこをしていると、自然に触れ、美しさを養う機会が減ってきてしまっています。
子供には、なるべく美しいものを見せて、その美に対する感性を養っていくということが大切になってきます。
洋服をきちんとたたむ習慣
洋服を綺麗にたたむ習慣は、いろいろな面でメリットがあります。
洋服をぐちゃぐちゃにしていると、怒られたうえに感性も失われていき、いいことなどありません。
きちんと洋服をたたんでおけば、もちろん見栄えが良く美しいものです。
しかしそれだけではなく、実際に自分が着るときもすぐに綺麗な服が着れ、無駄がないので余裕もできます。
美しさは無駄をなくすことにもつながっていきます。
さらに、自分は洋服を綺麗にたためるというプライドにもつながり、そうした習慣はいろいろな面でメリットをもたらします。
親としては、子供に「たたみなさい」としか言わずに放ったらかしは感心しません。
子供が洋服をたたむのを見て、喜んだら、子供は親に喜んでもらえたことをうれしく思って、たたむようになるかもしれませんし、そのうち美に気づきます。
美を大切にすることは、感性を養うことに通ずるのです。