効率的な記憶法というと、少ない勉強量で確実に記憶できる方法があったらと思う人も少なくないと思います。
勉強や学習の弊害になる考え方
勉強を始めるとき、効率は非常に重要な問題で、例えばものを覚えるとき、効率を考えず、ただ教科書や参考書を開き、無理やり覚えようとしてもそれは効率が悪い方法です。
例えば、1個の知識を覚えるのに1分かかるところ、効率的な勉強法や記憶法をすることで30秒で覚えられれば、勉強時間は半分で済むことになります。
いかに効率よく勉強し憶えることが大切かはわかると思いますが、勉強やものを覚えるのにあたり、学習の弊害になる考え方があります。
それが完璧主義で、なんでもかんでも100%を目指す完璧主義は、受験においても、ビジネスにおいても、一般生活においても、うまくいかないことが多く、またそういう人に限って真面目な人が多く、うまくいかない自分に落ち込んでしまったりします。
人間である以上、100%は不可能で、どんな効率が良い勉強をしたとしても無理でしょう。
そもそも受験にしても資格試験にしても100点を取ることなど要求されておらず、だいたい60~70%が合格ラインという試験が多いと思います。
そもそも人間ってそんな完璧じゃないし、そんなに完全に憶えられる生き物でもないわけだから、試験でもそんな完璧は要求されていないのであって、合格することが目的であれば、100点で合格しても、60点で合格しても同じだし、首席卒業というのはあるけど、受験で満点で入学しても何らメリットもないでしょう。
効率的に憶えるために
効率的にものを覚える場合、どういったものが記憶に残りやすく忘れにくいかというと、強い感情を伴った情報、繰り返し与えられた情報、五感を伴った情報になります。
強い感情を伴った情報とは、例えば初めて恋人とデートしたときのことなどはいつまでも詳細に憶えていると思いますが、こうした強い感情を伴った記憶は忘れにくいのです。
五感を伴った情報を記憶に残りやすいので、見て、読んで、聞いて、書いてというように五感をフルに活用するとより忘れにくくなります。
最も効率的な記憶法
しかし、恋人とのデートならいざしらず、普段の勉強でそれほど感情を強く動かされることはまれでしょうし、何から何まで五感をフル活用するわけにもいかないだろうし、そんなことをしていたら大変です。
そこでもう1つ、最も効率的な記憶法、それは繰り返し覚えることです。
生まれたばかりの赤ちゃんが、毎日繰り返し日本語に触れることで、自然に日本語をどんどん覚えていくのと同じで、脳は繰り返し与えられた情報は、重要な情報として認識し、脳に強く固定されるのです。
したがって、最も効率的に記憶する方法は、繰り返し覚えること、そしえそのためには復習することです。
ある知識を覚えたら、一定間隔を置いて復習することで、憶えた知識を確実に脳に記憶させていきます。
ところが多くの人は、この復習を面倒くさがってやらなかったり、試験が終わったら、開放的な気分になってそれっきりということが多いのです。
そしてせっかく憶えたのに、きれいさっぱり忘れてしまい、こうなるとまた一から覚え直さないといけません。
まだ少し記憶に残っている段階で、面倒でもちょっと頑張って復習することが、憶えたものを脳に強く刻むことになり、結果的には効率的に憶えられます。
覚えたら、3日後、1週間後、1カ月後といったように、3回は復習することが大切です。
この復習のタイミングは人によっても、憶える内容によっても異なりますが、とにかく3回は適度なタイミングで復習をすると良いでしょう。