米国の事件にみる人間の脳の脆さ | 賢脳トピックス

人間の脳の脆さというと、いろいろな問題がありますが、その1つにマインドコントロール・洗脳があります。
人間とはこんなに簡単に操られてしまうのかということです。

わずか2ヵ月で銀行強盗に変貌した富豪令嬢

この事件は、米国で映画化された知る人ぞ知る有名な事件です。

富豪の令嬢パトリシア・キャンベル・ハーストは恋人と一緒にいたところを過激派組織に拉致されて、その2ヶ月後にはその組織が引き起こした銀行強盗事件の犯人の一人として、覆面もせずに防犯カメラに映っていただけでなく、組織のメンバーになったという声明まで出した。

結局、最終的には逮捕されてのであるが、犯人たちに洗脳・マインドコントロールされていたと無罪を主張したものの、35年の実刑判決が下った。しかしそこは大富豪の娘、人脈と莫大な保釈金によって22ヵ月間服役した後に釈放となった。

パトリシア・キャンベル・ハーストは、サンフランシスコの新聞社社長の三女として生まれ、米国の中でも最高クラスの裕福な一家に育ち、大学生になったとき恋人ができ、その恋人(婚約者)も大企業の御曹司で、両輪の許可を得て同棲までしていました。

時は1974年の2月、21時20分を回ったところ、玄関のチャイムがなり応対すると、過激派メンバーが入ってきてパトリシア・キャンベル・ハーストだけ連れ去られてしまう。

3日間、犯人からの連絡はなかったが、3日目に犯行声明が届いた。
それから2週間、連絡はなかったが、2週間たってから過激派グループから封筒が送られてきて、そこに写っていたパトリシア・キャンベル・ハーストは、まるで別人のようになってしまっていたのです。

両親のことを、ファシストの豚どもと罵倒し、婚約者に対してはセックスアニマルとまで罵ってあった。
誘拐されて、約2週間で、パトリシア・キャンベル・ハーストはすでに洗脳・マインドコントロールされていたのです。

さらに2ヶ月後、銀行強盗が起こるが、そのメンバーの中に、自動小銃を構えて行員に大声で指示をしているパトリシア・キャンベル・ハーストさんが覆面もせずに写っていました。

誘拐されてから2ヵ月、パトリシア・キャンベル・ハーストは完全に洗脳・マインドコントロールされ、自ら過激派グループのメンバーになっていたのです。

どうやってパトリシア・キャンベル・ハーストはマインドコントロールされてしまったのか

まずはパトリシア・キャンベル・ハーストは、19歳という若くて影響されやすい年ごろであり、強い政治的信念などは持っていなかった。

最初は目隠しをされ、いつ殺されるかもわからないような雰囲気の中で過ごしたが、目隠しをはずされたころから、メンバーの中に自分をかばってくれる人がでてきて心ひかれるようになっていく。

そして完全にメンバーとなるという誓いをすると他のメンバーの態度も好意的になり、目隠し&隔離という周りからの情報の遮断、そしていわゆる恐怖と報酬ということで洗脳・マインドコントロールを非常に受けやすい状況にさせられる。

そこで過激派の思想なりを徹底的に教育され、洗脳・マインドコントロールされていってしまう。

脅して言うことをきかせるのが洗脳、自分から選択してその道を選ぶようになってしまうのがマインドコントロールです。
洗脳であれば、脅しがきいている間はいいが、その支配下からはずれれば、洗脳は解けてしまいます。しかしマインドコントロールの場合は、自ら選択してそうなっているので、なかなかマインドコントロールをはずすというのは大変なことです。

パトリシア・キャンベル・ハーストは最初は脅しによる洗脳を受けていて、そのうちにマインドコントロール状態にもっていくのが上手い人のテクニックで、目の前の1つのことに意識を集中させられているうち、どんどんと森の中の奥深いところまで誘導されていってしまったのかもしれません。

心を支配されるか、支配するか。

支配するほうになりたいという人にお奨め。
また実践だけじゃなく理論も学べるので、マインドコントロールから身を守ることについてもわかるようになります。

マインドハック理論編+実践編~悪魔の福音書、マインドコントロールマニュアルの決定版~


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