英語の表現にAとBの2つのものがあって、その2つのものに対してコメントをするとき、4つの表現方法があります。
英語のAとBの2つのものにコメントするときの表現方法
AとBに対してコメントするとき、次の4つのパターンが考えられます。
日本語 | 英語 | 英語(強調) | |
---|---|---|---|
① | AとBの両方とも~である | A and B | both A and B |
② | AまたはBのいずれかが~である | A or B | either A or B |
③ | AとBの両方とも~とは限らない | not A and B | not both A and B |
④ | AとBのどちらも~ではない | not A or B | not either A or B / neither A nor B |
A or Bは、複数になるのか
まずは、①の A and B について考えると、これは簡単だと思います。
AとBを指しているのですから、当然複数の扱いになります。
AもBも不加算名詞であったとしても、不加算名詞を繰り返す場合は複数扱いという原則があるので、複数です。
ただし、例外として、bread and butter のように1つにまとまったもの、ひとまとまりで捉えることができるものは、単数扱いになるケースがあります。
しかし、本や映画のタイトル、bread and butter のような例外を除けば、原則、複数扱いとなります。
では、②の A or B の場合はどうなるでしょうか。
AもBも単数であれば、主語はAかBということでどちらも単数なので、動詞も主語が単数として考えればいいことになります。
AもBも複数であれば、主語はAになってもBになってもどちらも複数なので、動詞も主語が複数として考えればよいでしょう。
問題は、Aが単数でBが複数、あるいはAが複数でBが単数の場合です。
この場合は、英語の大原則として、動詞に近いものが動詞の単数・複数の取り扱いに影響を与えるというルールがあります。
たとえば
He or I am supposed to go. (彼か私が行くことになります。)
つまり、動詞の前の He と I ですが、be動詞に近いのは I の方なので、be動詞は I に呼応して am となるわけです。
A or B と either A or B では考え方が違う?
A or B と either A or B では、日本語にすれば、「AまたはBのいずれかが~である」という意味になります。
ところが、either や neither が入ってくると「強調」のニュアンスが濃くでてくるので、複数の人・物が頭に想起されることから、口語では動詞に近いものが単数形であっても、複数形が使われたりします。
つまり、
Either I or she are to blame.(私か彼女のどちらかに責任がある。)
I or she で、be動詞に近いほうは、she になるので、動詞に近いものに合わせるという大原則ルールでいくと、be動詞は is になるのですが、口語では、複数形となり、are となります。
ちなみに、英語では一般的に and や or で結ぶ場合、第一人称(I)は後に記載するものですが、悪いことに関して述べるときは、第一人称(I)を前に出すという考え方があります。
and や or で結ぶ場合の一般的な語順は、「第二人称、第三人称 and/or 第一人称」となります。
目の前の人を一番に敬意をはらい、自分は謙虚に一番最後にするという考え方に基づいています。