英語を考える前に、まずは日本語での強調を考えてみることにります。
日本語で、「AがBだ」という場合、Aが強調されています。
また「AはBだ」という場合は、Bが強調されていることになります。
従って、「AがBだ」と「BはAだ」という2つの文章は、ともにAが強調された同じ意味の文になります。
もっとわかりやすいように具体的にAとBに単語を入れてみると、「彼が犯人だ」と「犯人は彼だ」というようになり、同じ意味であり、強調したいのは「彼」ということになります。
英語で強調する強意語句
英語には、特定の語彙を強調する強意語句というものがあります。
形容詞や副詞を強調するものとしては、very や extremely などがあります。
very kind(とても親切)、extremely quickly(極端に素早く)といったようになります。
比較級は、evenやstill などをつけることにより強調することができます。
例えば、even stronger(かえって強い)というような感じです。
最上級では、by far などが用いられ、by far the best (まさに最善の)という感じになります。
動詞においては、do を入れることにより、I do believe it.(本当に信じるよ)というように強調されますし、talk and talk (しゃべりまくる)と and で同じ動詞をつなぐことで、強調するような用法もあります。
英語の強調構文
英語には『強調構文』があり、その形は「It is ・・・ that」の形になります。
英語の教え方によっては、次のように教える人もいます。
強調構文で主語を強調する場合
It is S that V (VするのはSだ)
強調構文で目的語を強調する場合
It is O that S V. (SがVするのはOだ)
強調構文で修飾表現を強調する場合
It is M that S V O. (SがOをVするのはMだ)
強調構文を見破る方法
強調構文は、強調するのが主語か目的語か修飾表現かによって多少違いますが、基本的には「It is (強調したい部分) that 」、つまり文の形では、基本的に「It is ・・・ that」の形になります。
しかし、「It is ・・・ that」の形と同じ形をしたものとして、Itを核として、that以下がその説明という構文があります。
Itを核として、that以下がその説明という構文
It is important that you practice the piano every day. (あなたは、毎日ピアノの練習をすることが大切である。)
強調構文
It is Ken that is lying. (ウソをついているのは実はKenだ!)
どうやって見分けるかというと、「It is ・・・ that」の形から、It is と that を取って、意味が通じれば強調構文、通じなければ強調構文ではないということになります。
受験予備校などでは、「It is ・・・ that」の形を見た時に、it is の後に形容詞が着ているなら、Itを核として、that以下がその説明という構文で、そうでなければ強調構文の可能性が高いと教えているケースもあるようです。
確かに、確率論的には正しいと思います。
しかし、もっと単純に、、It is と that を取って、意味が通じれば強調構文、通じなければ強調構文ではないということで、しっかり見分けることができるのです。
It is important that you practice the piano every day.
⇒ Important you practice the piano every day. [これでは意味が通じない単語の羅列の形です。]
It is Ken that is lying.
⇒Ken is lying. [Kenはウソつきだ!という意味がある文になっています。]