多くのことを、早く覚えて、長く忘れないようにするために、よく記憶術や語呂合わせといったものが使われます。
これは、いわば記憶のためのテクニックになりますが、できれば記憶力を良くしたいというときに何をしたらよいのかということになります。
そこで注目したいのが、記憶力をアップさせる3つの力なのです。
その3つの力とは、『集中力』、『好奇心』、『問題意識』です。
集中力が高まれば、記憶力もアップする
記憶力に限らず、あらゆることに対して良い成果を求める場合、必要となってくるのが集中力です。
何かにとらわれて、集中力がなくなっていると、記憶する対象に対して集中することができなくなってしまいます。
覚えようとすることをしっかりと意識すると、記憶の定着率が高まり、その意識が高ければ高いほど、集中力も増すので、より効率的に覚えることができます。
勉強や仕事で、結果のことを考えたり、不安な気持ちだったりすると、そっちのほうへ気が取られて、記憶に集中できなくなってしまい、なかなか覚えられないのでさらに焦るという悪循環に陥ってしまいます。
不安や心配を失くすことも、記憶力アップを図る第一歩なのです。
そのためには、普段から迷走するクセをつけておいたりすると良いでしょう。
仕事や勉強をするときは、ながら族ではなく、目の前のことに集中したほうが良いのです。
好奇心が高い人ほど記憶力が高い
好奇心が旺盛な人ほど、記憶の定着率が高くなります。
なぜなれば、記憶は偶然に覚えたり、あるいは経験したことよりも、意図的に覚えたり経験したことのほうが覚えやすい傾向にあるのです。
同じ教科書を読んでいても、ただ眺めているだけよりも、どんな面白いことが書いてあるんだろう、よし吸収してやろうという気持ちで読んでいるほうが内容が頭に入っているものです。
また、自分の趣味に関係するものは、別に覚えようと努力しないのに、自然に頭に入ってくるという経験はないでしょうか。
競馬好きなら馬の名前からプロフィール、アニメやゲーム好きなら、キャラクターの名前や生年月日や特長、第何話でどんなエピソードがあったのかなど、別に記憶しようと思ったわけでもないのに、覚えていたりするものです。
好きこそものの上手なりではないですが、覚える対象に興味を持つということも、記憶力をアップさせる重要な要素になります。
また、好奇心をもつことで、より深く知ろうとして、しっかりと観察したり、分析したりするようになります。
すると頭の中でその対象のことに対して、いろいろな情報が入ってきて、ネットワークができあがっていき、より定着率があがっていくのです。
問題意識をもつと記憶力がアップする
問題意識というとわかりづらいかもしれませんが、要するに覚えようとするものに対して、その重要性を認識し、積極的に取り組む姿勢と言えます。
覚える対象に対して、疑問を持った李、探求したり、認識を深めることによって、より記憶への定着率が上がっていきます。
記憶を司る海馬も、繰り返し入ってくる情報は、重要な情報として脳に記憶させていきます。
また、「ここは重要! 絶対試験に出ます!」と先生が黒板に書いたものは、よく覚えていたりするものです。
これも、これだけは重要なので最低限覚えないと脳が認識することにより、問題意識が高まり、記憶の定着率がアップするので、記憶に残りやすいのです。