英語が難しいのは、誰でも知っているような単語でも、本当にその単語の意味や使い方を深く知っていないと、使いこなせないというところかもしれません。
英語の not は右側を否定する
not は否定とだけ覚えていると、微妙なところで正確なニュアンスがつかめなくなってしまいます。
① I don't really like my English teacher.
(私は、英語の先生のことはそれほど好きじゃないな)
② I really don't like my English teacher.
(私は、英語の先生のこと、ホントに好きじゃない)
①と②の文書の違いは、not の位置だけです。
not が really の前にあるのか後にあるのかの違いだけですが、微妙に意味が違ってきています。
全体否定か部分否定か
not は、右側を否定するということからすると、really は①の文では否定されていて、②の文では否定されていません。
①の文章では、「本当に好き」が否定されているので、「それほど好きじゃない」ということになります。
②の文章では、really が否定されていないので、「本当に好きじゃない」ということになります。
金持ちはいつも不幸せ?
他にも例をあげてみます。
① The rich are not always happy.
(金持ちはいつも幸せとは限らない)
② The rich are always not happy.
(金持ちはいつも不幸せ)
2つの文章の違いは、always が not の前にあるか後ろにあるかだけの違いです。
not は、右側を否定するということからすると、always は①の文では否定されていて、②の文では否定されていません。
①の文章では、「いつも幸せ」が否定されているので、「いつも幸せとは限らない」ということになります。
②の文章では、always が否定されていないので、「いつも不幸」ということになります。
not と anyone
anyoneは、notという否定を表す言葉に打ち消されて、誰も~しないという意味になります。
つまり、anyoneは、notに打ち消されてこその単語になります。
not に打ち消されなければいけないので、anyone の語順は、not よりも右側にくるということになります。
I don't like anyone. (私は誰も好きじゃない)
というようになります。