よくありそうな会話ですが、次のような会話もよくみられます。
[char no=2 char="rin1"]最近、歳のせいか物忘れがひどくてねぇ~[/char]
これらの会話にでてくる、ど忘れと物忘れはどう違うのでしょうか?
ど忘れとは
人間の記憶には、新しいことを覚える力である記銘力と、覚えたことを思い出す力である想起力が大切です。
試験においても、
[char no=1 char="seiba1"]ええとこれ覚えたはずなんだけど、ノドまで出かかってるんだけど思い出せない[/char]
という経験はないでしょうか。
一度はちゃんと覚えていたのに、いざというときに思い出せないということは、新しいことを覚えることはできていた、つまり記銘力はあったのだが、思い出せなかったということで、想起力が低下していたと言えます。
ど忘れとは、なんかのきっかけがあれば思い出せそうなんだけど、なかなか思い出せない、思い出す力である想起力が弱くなっていることによって起こります。
脳に記憶としてしまわれてはいるのですが、いざアウトプット
するという時になって、なかなか脳の中の整理棚から見つけ出して、アウトプットができない状態になっています。
物忘れとは
物忘れとは、新しいことを記憶する記銘力が弱くなってしまっていることによって起こってきます。
つまり新しいことが覚えにくくなってきているのが物忘れということになります。
覚えられていないので、いくら考えても、いくらねばっても、出てくることはありません。
とりあえずは覚えることができるど忘れと、新しいことをなかなか覚えられなくなってきている物忘れとは違うのです。
ど忘れを少なくする方法
ど忘れを少なくするには、覚えるときにいろいろなものを結びつけて覚えることです。
私たちが、物を思い出すときに、いろいろな記憶のフックを使っています。
言い方を変えれば、ど忘れというのは、この記憶のフックを上手に探しているWordにうまく引っ掛けることができなくなっている状態なのです。
例えば、人の名前がなかなか出てこなかったとき、最初の1文字や2文字を聞くと、思い出すことがよくあります。
最初の1文字というのが、記憶のフックになって思い出すことができるのです。
おとといの昼食何食べたっけ? という場合、すぐに出てこないとき、おとといは何をしていたっけ? そうだ友達と会っていたんだ。友達とショッピングをしてたから、昼食は駅前のレストランで食べたんだった。そうだ思い出した!
というように、友達と会ってショッピングをした、駅前のレストランで食べたというようなことが思い出すきっかけ。つまり記憶のフックとなって思い出すことができたのです。
勉強をしたあと、試験問題をやって、問題を解いているうちに、そうだこれ教科書のあそこに書いてあったというようなことで思いだすこともあります。
ダジャレで覚えたり、余分な付帯知識も一緒に覚えることで、それが記憶のフックとなり思い出しやすくなります。
また、ど忘れしたときは、そこで唸り声をあげて思い出そうとしても、一度入り込んだ思考回路から抜け出せなくなってしまったりしているので、場所や時間を変えると、案外簡単に思い出せることもあります。