そんなに難しい問題ではありませんが、ちょっと油断すると間違ってしまうような問題をご紹介していきます。
2問ご紹介していきますが、解法や正解は最後のセクションに記載しますので、挑戦してみてください。
第1問:ニワトリが産んだ卵はいくつ?
4羽のニワトリが4分間に4個の卵を産みます。
このとき、8羽のニワトリは8分間に何個の卵を産むでしょうか?
第2問:能力がある学生は何%?
ある会社が新入社員採用のために面接を行いました。
面接官が面接する学生のうち、本当に能力がある学生は10%しかいません。
また、面接官は学生の能力の有無を正しく見分けられる確率が80%であることを知っています。
つまり、80%の確率で本当に能力がある学生を「能力あり」と判断し、また能力がない学生を「能力なし」と判定できます。
このとき、面接官が「能力あり」として判断した学生を全員採用するものとします。
その場合、面接官が「能力あり」と判断して採用した学生のうち、本当に能力がある学生の割合は何%になるでしょうか。
解法解説&正解
さて、ここからは上記2問の解法と解説です。

第1問
感覚的に4羽で4分間で4個ということなので、8羽で8分なんだから8個と答えてしまうと、間違いです。
冷静に論理的に考えれば、小学生でも解ける問題です。
4羽が4分間に4個卵を産むんだったら、倍の8羽が同じ時間の4分間に産む卵の数も倍になるので、8個になります。
8羽が4分間で8個の卵を産むわけですから、8羽で倍の8分間あれば、卵の数もさらに倍になるので、16個になります。
つまり、16個が正解です。
第2問
問題を整理してみましょう。
能力がある学生は10%
つまりその逆で、能力がない学生は90%
能力がある学生が「能力あり」とされる確率は80%
つまり、能力がある学生が「能力なし」とされる確率は20%
能力がない学生が「能力なし」とされる確率は80%
つまり、能力ない学生が「能力あり」とされる確率は20%
ここでは、採用されたものの中でという条件付き確率の中での、能力ありと判定された人の割合を求める問題と考えることができます。
本当に能力があり、「能力あり」と判定されて採用される確率は、0.1 × 0.8 = 0.08 (8%)
本当は能力がないのに、「能力あり」と判定されて採用される確率は、0.9 × 0.2 = 0.18 (18%)
「能力あり」とされて採用された人の中で、本当に能力がある学生の割合は、
0.08 / 0.08 + 0.18 = 0.30769
ということで、答えは、約30.8%ということになります。
面接官が見分けられる能力が80%ということで、感覚的に80%に近い確率じゃないかと思われがちですが、実際に能力がある学生の割合が少なければ、意外にも低確率ということになるのです。