確率は、日常的に常に関係していますが、いろいろな考え方があります。
ハートかエースは何パーセント?
キャンディーズの歌で、「ハートのエースが出てこない」というような歌がありましたが、今回は、A又はBが起こる確率ということで、トランプカードを1枚引いた時に、ハートかエースが出てくる確率を求める方法を考えていきます。
トランプカードは、ジョーカーを除くと52枚ありますが、この中には、ハートのカードが13枚、エースのカードが4枚あります。
ハートのカードを引く確率は、52枚中13枚あるので、13/52になります。
一方、エースのカードを引く確率は、52枚中4枚あるので4/52になります。
それじゃ13/52と4/52を足して、17/52とやってしまうと間違いになります。
なぜならば、ハートのエースが重複して計算されているからで、本来は、ハートのカードを引く確率である13/52に、ハート以外のエース(3枚)を引く確率である3/52を足して、16/52、つまりこれを約分して、4/13が答えになります。
でなければ、17/52を先に出しておいてから、重複するハートのエース(1枚)の分を引いて、16/52とする考え方もあります。
このように、A又はBが起こる確率は求められますが、こうした確率の求め方は加法定理になります。
一姫二太郎の確率
男女が生まれる確率が50%ずつだと仮定すると、子供が二人生まれたときの確率は、一姫二太郎、つまり最初に女の子が生まれ、次に男の子が生まれる確率は、1/4になります。
2人の子供が生まれる方法は、「男男」「男女」「女男」「女女」と4通りあります。
このうち、一姫二太郎は「女男」の1通りなので、確率は1/4になるというわけです。
このように、独立事象の場合は、かけ算で求めることができ、乗法定理と言われています。
確率を表す言葉の不思議
日常生活でよく使う言葉として、千載一遇のチャンス、万一のことがあれば、というような言い回しをしますが、ともにめったに起きないことという意味があります。
千載一遇は、1000に1つもの大チャンスになりますし、万一とは万に一つも怒らないようなという感じになります。
これと似たような言葉で「九分九厘」間違いないというような言い方をします。
九分九厘というと、もう99%は確実といったような時に用いられ、ほぼ確実なことを示す言葉になっています。
ところが、野球でこのバッターは九分九厘などというと、なんだ1割も打っていないのかとなり、かなりの低打率のバッターというイメージになってしまいます。
本来、小さい数字の単位は、1の10万分の1が分、100万分の1が厘、1000万分の1が毛であるので、九分九厘となると0.99のことを指し、つまり99%ということになります。
ところが割合、冨合を表すときには、割が10分の1を表します。
その10分の1、つまり100分の1が分になりました。