IQといえば、知能を測る指標の1つとして知られていて、IQが高ければ創造性が高く優秀で、社会的に適応できるとは限らず、ビジネスではIQよりむしろIQでは測れないEQが重要視されてきています。
ビジネスにおいてIQはあまり実用性がない
IQが高いから勉強ができるとか、仕事ができるということにはつながりません。
確かにIQなどの知能検査は、言語や記憶力、計算力や図形処理能力といった認知的スキルに偏っていて、実用的で社会的な知能を測ることはできないと言われています。
そもそもIQテストでは拡散的思考能力といった創造的活動の基盤となる知性を測ることは難しいと言われていて、IQが高いから創造性が高いとも限らないのです。
EQという指標
そこで、心理学者のダニエル・ゴールマンによりEQ(情緒指数)が提唱され、情動に関する能力も知性の一部だと考えられるようになったのです。
つまり、EQでは、自分の本当の感情を自覚し、納得できる判断を下せる能力、怒りや衝動を抑えて、感情を支配できる能力、楽観的に物事をとらえて目標に向かって自己を動機づけることができる能力、他人の立場を理解して気持ちをくみとる能力、集団の中で協調性を失わず協力関係を気づける対人関係能力が、5つの指標として測定され、これこそビジネスの世界で役立つ、実践的な知性・知力と言えます。
EQは人間の豊かさの能力
EQ(Emotional Intelligence Quotient)の5つの指標をまとめると、自己認識力、自己制御力、柔軟性、共感性、社交能力ということになり、これらの能力がある人が、人間性の豊かさがあり、実社会の中でも活躍していけるということになります。
自己認識力は自分の本当の感情を自覚することができなければ、心から納得できる判断を下すこともできませんし、自己制御能力がないと、怒りや衝動が抑えられず、感情にまかせてトラブルになってしまいます。
柔軟性は楽観的に物事をとらえ目標に向かって自己を動機づける能力ですが、動機づけできなければ何事にも大切なモチベーションが上がらず、目標を達成できる確率は下がってしまいます。
共感性は、他人の立場を理解し、気持ちをくみ取れることで、多くの人の協力を得ることができますし、社交能力として集団の中で協調性がなければ、集団の中で浮いた存在になってしまいます。
いくらIQが高くても、EQが低いとなかなかその能力は発揮されにくいのかもしれません。
最近では、IQが高くても思ったように活躍できずにせっかくの能力が活かされていないというケースもありますが、だからこそ、IQよりもEQの重要性がいわれてきているのかもしれません。