世界では、マスクする・しない、ワクチンを打つ・打たないなど、いろいろな考えをもった人がいます。
場合によっては、事情によりマスクをしたくてもできない人、ワクチンを打ちたくても打てない人もたくさんいます。
しかし、自分とは違う人のことを、敵のように攻撃したりする人もいます。
大切なのは、分断ではなく、お互いに相手のことを思いやり、お互いに迷惑がかからないように行動することだと思います。
同調圧力が生まれやすい土壌
同調が起こりやすい環境というものがあります。
例えば会議などで、自分以外の全員の意見が一致している場合、確かに全員の同調圧力を感じることがあるでしょう。
それとは別に、グループの集団凝集性というものを大きく影響してきます。
『集団凝集性』とは、集団と個人の結びつきの強さを言います。
つまり、個人がその集団への帰属性が高ければ高いほど、メンバー同士の結びつきが強ければ強いほど、そのグループの結束を乱したくないという心理が働くのです。
そして、その結果、同調が起こりやすくなるのです。
つまり、個人個人が、属しているグループに、価値や魅力を感じていればいるほど、同調圧力が生じやすくなるのです。
情報的影響と規範的影響

同調には、情報的影響と、規範的影響があります。
情報的影響は、他の人の判断が有用だと考えて、自分の考えるに取り入れることで、例えば、Amazonや楽天で買い物をするときに、レビューを見たりする行為もこれにあたります。
ネットのレビューで評価の高い商品を選択しようとするのも、この情報的影響になります。
規範的影響は、この人から嫌われたくないとか、集団の和を乱したくないという心理で、日本で同調圧力が発生しやすいのは、こうしたところにあるのかもしれません。
規範的影響の場合は、個人としてはしっかりと別の意見を持っているのですが、批判を恐れて、つい多数派の意見に合わせてしまうというようなケースが該当します。
同調圧力に注意
日本人は、「みんなやっています」という同調圧力に弱い部分もあり、それをメディアが悪用しようとすれば、国はどんどん悪い方向へミスリードされていってしまいます。
コロナ禍においても、自粛警察が現れたり、またそうするとそれに反抗して、よりかたくなになってしまう人もいます。
コロナに限らず、同調圧力、ファシズムの台頭、そして日本が戦争に突き進んでいき、大量の犠牲者が出たという歴史を繰り返さないためにも、分断ではなく、対立でもなく、お互いに対する思いやり、気遣いが大事な世の中になってきているのではないかと思います。