仕事ができない部下、指示がなければ何もしない、仕事が残っているのに時間がくればさっさと帰るプロ意識のかけらもない新人なども困りものですが、いわゆる意識高い系の若手にも困りものです。
仕事をしないのであれば、ずばり叱ることもできるのですが、一生懸命考えているだけに、そうもいかずかえって対応に苦慮したりするものです。
やっかいな意識高い系
意識高い系の若手は、新常識を振りかざしては「ビジョンがない」と言ってみたり、「フィジビリ(事業計画が実現可能であるか否かを評価するために事前に行なわれる調査)を考えましょう」など言ってきます。
そして、真剣に考えているだけに自信もあり、現場にそぐわないような意見や、首をひねりたくなるような意見を押し通そうとしてくるケースもあります。
真剣に考えているだけに、始末が悪いのです。
似て非なるもの、意識高い系の人と意識高いの人
それに意識高い系といえば、すごく意識が高いんだから優秀なんだなというイメージを持っている人もいますが、意識高い系の若手は、自分を過剰に演出するけども中身が伴っていないのです。言い換えれば、大言壮語を吐いて、前向きすぎて空回りしているのです。
本当に意識が高い人は、自己啓発本などを読み、常に勉強を怠らないばかりでなく、勉強や仕事熱心で、お金以外の価値を求めていて、苦手意識を持たずに積極的に行動する人です。
これに対して意識高い系の人は、「意識が高い」のではなく、「意識が高いと思われたい人」なのです。
つまり「できる人」だと周囲に認識されたい人で、大した努力もせず、知ったかを語ったり意見したりします。
やっかいなことに、そのうちに本当に自分はできる人になっていると錯覚を起こしてしまうケースも多いのです。
困った意識高い系への対応
意識高い系の若手は、真剣に考えたとしても、経験が浅いのに全体を考えずに無理くりにでも押し通そうとしてくる態度などを見ていると、無責任な態度にもみえてきて、ついついイライラして上から目線で抑えようとしてしまったりするものです。
しかし、こんなことをすると反感を買ってしまい、かえって逆効果になってしまいます。
あまりにも真上からの目線で言ってしまうと、高圧的なブラック上司の烙印を押されてしまい、仕事がやりづらくなってしまうことがあります。
こうした時には、『ナナメ上から目線』が有効なのです。
ナナメ上から目線の実例
真上からではなく、ナナメ上というのがミソなのです。
意見してきた意識高い系の若手に対して、
「そうだよね。でも、現場を知っている身としては、その意見には賛成することはできないな・・・」と間髪入れずに返すのがコツです。
「現場を知っている身としては・・・」ということで、時分には知識と経験があるんだぞということをそれとなく匂わせるのです。
そして、
「君みたいなやる気のある若手の意見も大事だから、参考にしてみるよ」と言えば、意識高い系の若手とムダな戦いをしなくて済みます。