役に立つ、聞こえない音波 | 薬剤師トピっクス

音波は、空気中をだいたい340m/sで伝わっていき、気温によってこれはわずかに変化します。

音波の伝達

音波は縦波で、固体を伝わるときが最も早く、液体中だと、たとえば水を伝わる速さは、1500m/sになります。

気体では、軽い気体ほど速く伝わり、ヘリウムガスの中だと970m/sほどで伝わっていきます。

音にはいろいろな高さがありますが、この高さの違いは、1秒間に媒質が振動する回数である振動数の違いにより、変わってきて、振動数が大きいほど高音、振動数が小さいほど低音になります。

人間が実際に聞くことができるのは、20~20000Hzの範囲であるとされています。

聞こえない超音波

超音波というと、メガネ屋さんの前に置いてあって、メガネの汚れなどを落とす超音波洗浄機や、画像診断などに用いられるエコー、いわゆる超音波を連想する人も多いと思います。

この超音波は、振動数が20000Hzより高い音で、その他にもいろいろと使われています。

汚れは、1秒間に20000回以上の振動ということで、その激しい振動で、剥がれ落ちてきます。

画像診断では、内臓へ超音波を送り、反射してきた超音波を分析することで、その状態を調べています。

カップ麺の製造過程においても、超音波で陽気にフタを接着するときに、接着面に超音波を当てているのです。
こうすることにより、超音波のエネルギーで接着面が溶けて、一瞬でくっつくのです。

聞こえない低周波

人間は、20Hzよりも振動数が低い低周波でも、聞くことができません。

実際には、日本では、周波数が100Hz以下の音波を低周波音と呼び、その中でも周波数20Hz以下の音波は、『超低周音波』としています。

低周波が聞こえないという身近な例としては、ヘリコプターがあり、ヘリコプターは、跳ぶときにプロペラの回転が始まり、ゆっくり回っているときには音が聞こえません。

プロペラの回転数が増加していくにつれ、人間が聞こえる周波数になっていき、大きなプロペラの音が聞こえるようになってくるのです。

回転がゆっくりの時は、振動数が小さいため、聞こえないのです。

実は、人間の皮膚はマイクロ・バイブレーションという微弱な振動をしていて、8~12Hzの微弱な低周波が常に人体から出されているのですが、人間にはこれを聞くことができないのです。

低周波治療器は、低周波の電気刺激で筋肉を動かす医療機器で、外から筋肉に電気刺激を与えてあげることにより、筋肉が収縮や弛緩を繰り返し、この動きがポンプのように繰り返されて血行が改善され、疲労物質や痛みも洗い流されて、痛みやこりがとれていきます。

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